どうにも止まらない韓国の「コロナ感染者」 5日連続で「過去最多」を更新
韓国の昨日(11日)の新型コロナウイルスの新規感染者は前日の5万3926人よりも1015人多い5万4941人と過去最多となった。これで韓国は9日(5万4122人)から3日連続で5万人台を記録し、7日(36717人)からは5日連続で過去最多を更新し、全国の感染者は累計で129万4205人となった。
韓国の新規感染者は昨年までは12月14日の7850人が過去最多だった。
ところが、今年は1月25日に1万310人と1万人台に乗ると、2月は2日に2万270人、4日に3万6345人、8日に4万9567人と、万単位で増加していた。感染力の強い変異株「オミクロン株」が感染の主流となっていることが要因として挙げられている。
昨日の新規感染者数(5万4941人)は2週間前の1月29日(1万7511人)の約3.1倍に上っているが、旧正月(2月1~2日)を迎え1月29日から5連休に入って、「民族大移動」があったことの関連が取り沙汰されている。
首都・ソウル(人口約991万人)も昨日は1万3198人と、4日連続で1万人を上回り、累計で36万1336人となった。
韓国の防疫当局は感染力の強い変異株「オミクロン株」が感染の主流となっていることから今月末にも一日の新規感染者数が13万~17万人になる可能性も想定している。
それでも新たな死者は33人と、前日(49人)よりも16人減った。死亡者は1月18日に過去最多の74人を記録したが、19日以降は20人台から30台に下がっていた。
今月は1日15人、5日15人、6日13人と10人台が3日あったが、10日に49人に跳ね上がっていた。韓国の全国の死亡者は累積で7045人、このうちソウルは2224人。
重症者も2月10日現在、275人と、15日連続で200人台をキープしており、全国の重症病床稼働率は20.1%(2573床のうち519床使用)と前日よりも1ポイント増加し、安定した状態を維持しているが、感染者が急増すれば、2~3週間の時差で重症者、死亡者が増加する傾向にあることから安堵感はない。
ワクチン接種率は2月10日現在、1回目が87.1%、2回目が86.1%である。3回目は57.0%で全人口(約5134万人)の半分以上が終えている。
韓国は感染拡大を抑えるため昨年11月1日から施行していた「ウイズコロナ」(段階的日常回復)を12月に中断し、現在「私的な会合、会食は4人まで、営業時間は夜9時まで」とする「ソーシャルディスタンス(社会的距離の確保)」を取っている。