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キミがChatGPTを使えないのは、話が「ズレてる」だけなんだ

横山信弘経営コラムニスト
(提供:shutterstock)

まだChatGPTをうまく使えない? その原因は意外にも、コミュニケーションのズレかもしれない――。

あなたは、職場や友人間で話がちょっと「ズレてる」と感じたことはないだろうか? そしてそれが、あなたがChatGPTをうまく使えない理由だったとしたら?

こちらの記事では、話がズレる原因を克服することで、ChatGPTの活用がスムーズになり、対人関係や日常生活の質が向上する方法をお伝えする。

今がまさに、AI技術とともに自分自身をアップデートさせるチャンスである。ChatGPTとも、リアルな人間とも、コミュニケーションの質を向上させることができるので、ぜひ最後まで読んでいただきたい。

■なぜみんなChatGPTをうまく活用しているのに、自分だけうまく使えないのか?

最近、AI技術が飛躍的に進化し、その代表格であるChatGPTがとても話題になっている。しかし、周囲の人たちがスムーズに活用しているのに、自分だけがうまく使えない、と悩んでいる人もいるかもしれない。その理由は主に「ズレ」にあると私は考えている。

私の著書『キミが信頼されないのは話が「ズレてる」だけなんだ』に書いたが、やはり認識のズレがあると、話が通じないことが多い。話が通じないと信頼されなくなり、ChatGPTを信頼できなくなるのも、同じ理由であるとも言える。

実際に、

「ChatGPTの使い方を同僚に質問するが、うまく教えてもらえない」

と言っている人もいた。

■コミュニケーション力をアップしても意味がない?

『キミが信頼されないのは話が「ズレてる」だけなんだ』でも書いたが、対人関係を考える場合、絶対に気を付けるべきことは「悪くしないこと」である。

どうしたら対人関係がよくなるかを考える前に、悪くならないようにすべきだ。

話し方教室へ通って、コミュニケーション力をアップした人の中にも対人関係を悪くしている人がいた。自己評価のバイアスがかかるからだ。

コミュニケーション力が高くなると、「周りがわかってくれない」「相手の理解力が足りない」と他者に原因を求めがちになる。

重要なことは、コミュニケーション力を高めるよりも、ミスコミュニケーションを減らすこと。そのほうが、何倍も大切なことなのだ。

■ズレる原因は、伝え切る、質問し切る、確認し切る、ができていないこと

話がズレる原因は、伝え切る、質問し切る、確認し切る、ができていないことにある。それぞれの重要性と、できている事例とできていない事例を以下に示してみよう。

●伝え切る

伝え方がヘタでもいい。「伝え切る」ことが大事である。

誰が、いつまでに、何をするのか。仕事の役割や期限について、日ごろから曖昧な説明をしていないだろうか。こういうクセがあると、ChatGPTに対して何か依頼する場合も、抜け漏れなく、細かく、丁寧に伝えられていないことで、うまく活用できないことがあるはずだ。

「伝えてるつもり」

ではなく、「伝え切る」姿勢が大事である。

●質問し切る

質問力が低くても、わからないことを全部わかるように「質問し切る」ことは大事だ。質問し切って「わかり切る」。

ChatGPTに対しても同じで、一度や二度質問しただけで、

「期待通りの答えが返ってこない」

なんて諦めず、「わかり切る」まで質問すればいい。日ごろから、

「だいたいわかった」

と、「わかり切る」前に質問をやめていると、ChatGPTに対しても効果的な質問ができなくなる。

●確認し切る

相手との認識を合わせるときに不可欠なのが「確認グセ」だ。

この「確認グセ」がない人は、すぐに「わかった」「わからない」の両極端な反応をしてしまう。

ChatGPTに対してもそうだ。要求した通りのアウトプットをしてくれないときは、しっかりと確認をしよう。

「夜遅くまで働いている40代女性向けのキャッチコピーをお願いしたが、本当にこれでいいか?」

このように細かく確認するのだ。すると意外にも、

「申し訳ありません。書き直します……」

と何度も書き直してくれる。

日常会話でも、お互いの認識のズレがなくなるまで「確認し切る」クセがある人なら、ChatGPTもうまく活用することができるだろう。

このように、「伝え切る」「質問し切る」「確認し切る」は、ミスコミュニケーションを防ぐのに、とても重要だ。

テクニックなど要らない。それぞれのコツを押さえるだけで、認識のズレがなくなるはずだ。

反対に、こういったことができていないと、誤解や認識のズレが生じ、人間関係や仕事の効率にも悪影響を及ぼす。ChatGPTに対してだけでなく。

■ChatGPTをうまく活用できるようになったら、リアルのコミュニケーションの質も上がってきた

これだけAI技術が進化すると、まずはAIから入ったほうがいいケースも多いと私は思う。

ChatGPTでズレがないコミュニケーションを体得し、他者との認識を揃えることができるようになる。そして、その習慣が対人関係の改善や日常生活の質の向上をはかる、という流れだ。

ChatGPTは言ってくれないが、周囲から「わかってるね」と言われるようになったら、コミュニケーションの質が改善された証拠である。

繰り返すが、今がまさに、AI技術とともに自分自身を成長させるチャンスだ。

「ChatGPTなんて使えない」

などと嘆かないで、このツールをうまく活かし、より良いリアルコミュニケーションを目指してもらいたいと思う。

※今後もこのように、組織の問題解決、目標達成に関わる記事を書いていくので、たまにチェックしてもらえると嬉しいです。

経営コラムニスト

企業の現場に入り、目標を「絶対達成」させるコンサルタント。最低でも目標を達成させる「予材管理」の理論を体系的に整理し、仕組みを構築した考案者として知られる。12年間で1000回以上の関連セミナーや講演、書籍やコラムを通じ「予材管理」の普及に力を注いできた。NTTドコモ、ソフトバンク、サントリーなどの大企業から中小企業にいたるまで、200社以上を支援した実績を持つ。最大のメディアは「メルマガ草創花伝」。4万人超の企業経営者、管理者が購読する。「絶対達成マインドのつくり方」「絶対達成バイブル」など「絶対達成」シリーズの著者であり、著書の多くは、中国、韓国、台湾で翻訳版が発売されている。

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