「史上最強」の7月を引きずる8月…2日は西日本で40度に迫る酷暑、東北も猛暑日に:気象予報士解説
気象庁は1日、東北南部と北陸の梅雨明けを発表。平年より1週間以上遅く、4年ぶりに梅雨明けが8月にずれ込みました。
同じく1日、気象庁は、先月7月の日本の平均気温が統計史上もっとも高くなったことも発表し、このさき少なくとも8月前半は猛暑が続くとしています。
連日、日本のどこかで38~39度の高温が観測される中、2日は特に近畿や東海で40度に迫る過酷な暑さになりそうです。
本州付近は雨も降れないほどの「高気圧」で酷暑に
2日は北海道では前線や低気圧に向かう湿った空気の影響を受けて曇りがちになるほかは、広く晴れる見込みです。
梅雨明けが唯一まだ発表されていない東北北部でも、梅雨明けが発表される可能性があります。
関東~東海の山沿いでは夕立のおそれがありますが、高気圧の勢力が強い、つまり下降気流が強いために雲の発達が抑えられて、雨はかなり狭い範囲となりそうです。
高気圧が強い分、気温は上がりやすく、特に東海・近畿・九州を中心に40度に迫る酷暑になりそうです。
また、大雨の被害が大きかった山形・秋田県内でも34度前後の気温が続出する予想です(気象庁予報、2日0時時点)。
大雨の後片付けが続くところが多いと思いますが、できるかぎり水分と休憩を取ってください。
1か月予報も全国的に「高温」
このさき土日は北海道で雨の量が多くなるおそれがありますが、そのほかは広い範囲で晴れ間の多い1週間となりそうです。
厳しすぎる暑さがいつまで続くのか気になるところですが、1日に発表された最新の1か月予報では、沖縄から北海道まで平年を上回る気温が続く見通しで、まだ出口は見えない状態。
日本周辺の海では、去年2023年の記録的な暑さの一因であった「海洋熱波」と呼ばれる水温が異常に高い状態が続いていて、影響が長引いていると見られます。
体に負担がかかる状況ですが、熱中症は「防ぐことのできる災害」ですので、家族や周りの人に声をかけながら水分と休憩を取り、できるだけ涼しい場所で過ごして乗り切りましょう。
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