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天気回復とともに気温降下、週明けの朝が「底」に/南海上では熱帯低気圧が発達か:気象予報士解説

植松愛実気象予報士・防災士・野菜ソムリエ
20日9時の予想天気図(気象庁HPより)。

19日に東京などで真夏日を観測した暑さから一転、20日は天気回復しても一気に涼しくなる、あるいは寒くなるところが多くなりそうです。北海道は積雪するところも。

今回の気温降下は週明け21日(月)の朝がいったん「底」となり、その後はまた気温が上昇して、またもや暑さが復活する見通し。
南の海上では熱帯低気圧も発達する可能性もあり、まだまだ"夏"の空気に油断できない季節が続きそうです。気象予報士が解説します。

20日は晴れエリア拡大も空気ひんやり

20日(左)朝、(中)昼過ぎ、(右)夜の天気分布予報(気象庁HPを元に作成)。
20日(左)朝、(中)昼過ぎ、(右)夜の天気分布予報(気象庁HPを元に作成)。

20日は朝のうち、ところどころで雨が降り、北海道は白(雪)や水色(みぞれ)の表示の地域も。積もったり凍結したりしているおそれもあるため、朝からのおでかけは時間に余裕を持ってください。

日中は時間とともに晴れる範囲が広がりますが、気温は前日ほど上がらずひんやりするところが多くなりそうです。

南の海上では熱帯低気圧が発達?

19日22時30分の気象衛星画像。赤い点線のあたりで雲がまとまりつつある。
19日22時30分の気象衛星画像。赤い点線のあたりで雲がまとまりつつある。

日本の南の海上では、このところしばらく熱帯低気圧が発生したと思ったら発達せずに不明瞭になる…という状況を繰り返していました。
その熱帯低気圧が、このさき発達しそうな予想に少しずつ傾いてきています。

まだ発達するかどうか自体も不確実性が大きいですし、発達して台風になったとしても日本に来ない可能性も十分あるのですが、いずれにしても南の海は"発達できる"環境を保っているようです。

冷え込みピークから反転、各地で夏日へ

週間予報(気象庁HPを元に作成)。
週間予報(気象庁HPを元に作成)。

今回の寒気による冷え込みは21日(月)の朝がピークになる予想で、東京でも暖房が欲しいくらいの気温になりそうです。

一方、その後は気温が反転するかのようにまた上がっていき、関東以西は広く25度以上の夏日が多くなる見通しとなっています。

なお、沖縄では次の週末である26日(土)頃から、先述の熱帯低気圧の影響を受ける可能性が出てきます。最新の情報を確認するようにしてください。

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気象予報士・防災士・野菜ソムリエ

気象予報士・防災士として講演・執筆を行う傍ら、野菜ソムリエ・食育インストラクター・薬膳マイスターとして出張料理人(一般家庭での作り置き代行)としても活動。NHK・民放各局で気象キャスターを歴任し、報道の現場や防災、気候変動・地球温暖化に関する最新情報にも詳しい。著書に『天気予報活用ハンドブック~四季から読み解く気象災害』(竹下愛実名義・共著)がある。

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