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小学生の子どもを楽しく大掃除に参加させる方法

藤原友子小中高4人の母/すぐ片づく暮らし

今年も大掃除の時期がやってきました。本当は子どもにも手伝ってほしいけど余計大変になりそうと思い、大人だけが大掃除をしている家庭が多いのではないかと思います。しかし、子どもは思った以上にしっかり掃除をしてくれます。そこで今回は子どもの好奇心を活かし大掃除に参加してもらう方法についてです。

子ども参加型大掃除、何より大事なのは事前準備

〇事前準備その1.日程とごほうび決定

忙しい年末、大掃除は何よりも事前の準備が大切です。子どもにも都合があるので「今日は、大掃除だからお願いね」と突然伝えるのではなく、いつがいいかを家族で決めます。午前中、午後だけなど長くても1日で設定するのが理想です。

そして家族というチームの一員として参加してほしいことを伝え、無事に大掃除が完了した時の家族みんなでのごほうび(夕ご飯やおやつ)などを決めておくとよいスタートになります。

〇事前準備その2.掃除場所決定

大人と同じように、子どもも人から命令され動くのは好きではありません。そこで家族というチームの一員として、どこの掃除をしてみたいか子どもに聞いてみましょう。

ただし子どもが希望する場所ならどこでもOKというわけではありません。これまでのお手伝いの状況を考え子どもができるのかを判断してください。子どもに丸投げするのが不安な場合や、子どもがどこを掃除してよいかわからない場合は、選択肢を3つくらい絞って提案するのがおススメです。

場所決定のコツは、浴室、洗面所、キッチンなど部屋単位で決めるのではなく、浴槽の中、鏡、など場所単位で決めること。

自分でキレイにできたという自信を付けて来年も続けてもらいたいので、ハードルは低くしておきましょう。

事前準備その3.必要な道具選び

担当する場所が決まったら道具は何が必要と思うか子どもに聞いてみましょう。ホームセンターなどに一緒に行き、洗剤や道具を選ぶのも楽しいでしょう。100円ショップにも大掃除に使える優秀な道具もあります。エプロン選びから始めるのが効果的な子もいるでしょう。

雑巾が必要な場合は、フェイスタオル一枚を雑巾にしたものは子どもの手のサイズには大きいです。フェイスタオルであれば半分、または子どもが掃除をしやすいサイズにカットしましょう。

子どもにおススメの掃除場所とやり方

その1.子育て家庭におススメの万能なアレでドアノブ、手すり、フローリングをキレイに

大掃除する場所として忘れがちですが、最も家族がよく触る場所ではないでしょうか。

私が安全で子どもにもおススメできるのは100円ショップでも購入できるアルカリ電解水です。

アルカリ電解水とは、洗剤ではなく水を電気分解したものなので、洗剤や薬剤でないため使用後成分が残ることはありません。使用後に洗剤のようにすすいだり、水拭きする必要がないので手間がかからず子どもにピッタリです。

そしてアルカリ電解水の最も魅力的なのは万能なこと。アルカリ電解水が得意とするのは、油汚れ、手あか、皮脂などで家の中の汚れの8割といわれる酸性の汚れです。また水より粒子が細かく汚れの隙間に入り込み汚れを素早く浮かせることができるため、水だけで吹きあげる時と比べるとまったく汚れ落ちが違います。

【やり方】

アルカリ電解水を雑巾やボロ布、キッチンペーパーなどに吹きかけ拭き上げるだけです。(床などには直接アルカリ電解水を吹きかけてもOK)水拭きできる場所であれば基本的にはどこでも使うことができます。

フローリングをアルカリ電解水で掃除する次女(当時小6)
フローリングをアルカリ電解水で掃除する次女(当時小6)

そんなに汚れているように見えない場所でも雑巾やキッチンペーパーが真っ黒になるので、子どもが達成感を得やすいです。

そしてもう着ることのないTシャツなどがあれば、最後に雑巾として活躍してもらい手放すのもおススメです。

子どもに手放してよいTシャツを選んでもらい、そのTシャツにこれまで衣類として活躍したけど最後に雑巾になり、1年の終わりに家をキレイにするという重大な任務をこなしてもらいましょう。

【注意点】

洗剤ではないので安全性が高いですが、肌の弱い人は、ゴム手袋をすることをお勧めします。また、無垢材などはシミが出ることがあるので要注意です。

その2.メラミンスポンジで家じゅうの蛇口をピカピカに

家に蛇口はいくつあるでしょうか。曇りのないピカピカな蛇口をみると気持ちがよくなります。ぜひ子どもに「ピカピカ隊長」を任命し、家じゅうの蛇口を磨き上げてもらいましょう。

おススメするのは100円ショップにもあるメラミンスポンジ。

メラミンスポンジは厚みや大きさのバリエーションが豊富で、手などでも簡単にちぎることができるので、子どもが使いやすい大きさや形を選びましょう。

【やり方】

 子どもが使いやすいサイズのメラミンスポンジを水で濡らします。水滴が落ちるくらいにたっぷり濡らした後軽く絞るとよいです。そして蛇口を磨き、最後に水分を拭き取るだけです。

メラミンスポンジで蛇口を磨く次男(当時小5)
メラミンスポンジで蛇口を磨く次男(当時小5)

擦っているときにスポンジの滑りが悪くなったり、ギシギシした音がし出したら水分が足りなくなってきている合図なのでもう一度水を含ませてください。

メラミンスポンジは使えば使うほど汚れが落ち、そして消しゴムのように小さくなっていくので、子どもたちもキレイにしていることを実感しやすいのでおススメです。私は昔、学校で勤めていた時にクラスの子に大掃除の時にメラミンスポンジを与えたことがあります。普段掃除をさぼってしまうような子たちも汚れを落とすのに夢中になっていました。

家じゅうの蛇口を一人の子どもが担当するもよいですが、「蛇口ピカピカグランプリ(ジャグピカGP)」を開催し、兄弟や家族で競いゲーム感覚で行うと楽しいでしょう。

【注意点】

汚れを研磨して落とすので、コーティングされたもの(曇り止め加工をした鏡、フローリングや浴槽など)には使用できません。子どもにはあらかじめ「蛇口だけにしてね」と伝えておく方がよいでしょう。

その3.家族みんなが使う玄関をピカピカに

玄関がキレイだと「きっとその奥もキレイだろう」と思われます。そしてなんといっても、家族が毎日出入りする場所なので、キレイに掃除をしたら誰もがその変化に気づく場所なので、子どもが達成感を得やすい場所です。

低学年であればドアやたたき、高学年であれば靴箱の中の掃除もできるでしょう。玄関は家の顔とも言われる大事な場所なのでぜひ子どもに「玄関隊長」を任命して頑張ってもらいましょう。

【やり方】

 まず、靴や傘立てなどたたきにあるモノを移動させ、まずはほうきで砂埃などを集めちりとりで取るか、掃除機で吸い取ります。

高学年の子は靴箱の中も一旦空っぽにし、吹きあげましょう。(アルカリ電解水がおススメ)その際、サイズアウトした靴があれば捨てるのが可能であれば捨てることにもチャレンジしましょう。

そしてたたきの部分はアルカリ電解水やメラミンスポンジを使い汚れをキレイにしましょう。

電解水とメラミンスポンジで頑固な汚れを落とす次男(当時小4)
電解水とメラミンスポンジで頑固な汚れを落とす次男(当時小4)

水を流せるのであれば流してもよいし、流せないのであれば固く絞った雑巾で拭き取りましょう。

ドアもアルカリ電解水で拭きあげます。ついでにポストやインターホンもついでに吹きあげるとバッチリです。

【注意点】 

ほうきで砂埃を集める時は、濡らしてちぎった新聞紙を全体に撒くと、ほこりが舞い上がりにくくなります。玄関のたたきは、各家庭で素材が違います。特に大理石などは水が使えないので、あらかじめ素材を確認しどうするかを子どもに伝えましょう。

完璧を求めずに「体験」を重視しよう

結果を重視すると、思うようにキレイになっていなかったり、子どもがやりっぱなしで途中でどこかに行ってしまったりと大人がイライラすることが増えます。

完璧を求めると親も子も挫折してしまいます。大掃除は単なる労働ではありません。1年の終わりに家族と家をキレイにするという共通の目的を持ちながら共に過ごす時間です。

もしイライラして「いい加減にして、いつまでやってるの!?」と言いたくなった時は「あと何分で終わりそう?」という言葉に変換し、子どもに終わりの時間を意識させましょう。あらかじめタイマーをセットしておくのも子どもの集中力がキレイない方法の一つです。

また、失敗してしまい「何をやってんの!!」と思わず言いそうになった時は、「こうすれば大丈夫だったよ」と次へつながるアドバイスをしてあげてください。

そうすることで、子どものやる気を削ぐことなく次回へつなげることができます。

忙しい年末ですが、子どもへの期待はそこそこに、「年末の家族のコミュニケーションの時間」として大掃除に取り組んでみてはいかがでしょうか。

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★藤原友子★
小中高の4人の子育て&いつもキレイじゃないけど
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小中高4人の母/すぐ片づく暮らし

片づけのプロとして活動を始めたのに、自分の家は「片づけても、また散らかってしまう」という矛盾に悩む。家が散らかってしまうことを隠そうとしていたが、「いつもキレイじゃなくてもいい。何かあったときにすぐに片づく家にしておけばいい」と開き直り新たなメソッドを確立。 いつもキレイにしなくちゃいけない、もっと頑張らなくちゃいけない、そんなプレッシャーから解放され、もっと自由に、その人らしく生きるお手伝いを「片づけ」を通して行っている。著書『片づけられない主婦と片づけ嫌いの子どもを180度変える本』(マガジンランド)

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