衝撃!今週の中央競馬は約80頭が禁止薬物トラブルで出走できずと判明。頭数はさらに増える可能性も
15日出走予定の72頭、16日の重賞出走予定馬は8頭が競走除外
JRAは15日午前6時半、今週の中央競馬に出走を予定していた8072頭の競走除外、および8頭の出走取消を発表した。
※6月16日追記 JRAのシステムの都合上、日曜の重賞に出走を予定していた8頭は16日午前の段階では[出走取消]と表記されていた。しかし、のちにこの8頭も[競走除外]に該当する旨が発表されている。
16日の重賞以外に出走を予定した馬への対応は今後発表される。
取材によれば、馬に与える飼料サプリメントの中に禁止薬物が検出されたため、該当する飼料サプリメントを購入した厩舎の管理馬を対象に措置を取ったとみられる。なお、現在函館競馬が行われるため、同厩舎であっても出張等で飼料の管理が分かれている場合はその限りではない。
馬に与えらえる飼料は、通常であれば事前に競走馬理化学研究所で検査を受けて禁止薬物の有無を確認されたのちに販売される。つまり、厩舎サイドは販売されている飼料サプリメントに該当する禁止薬物が混入されているとは知らずに購入している。通常、治療に使われる薬物も含めて、競馬に向かう関係者はみな出走に向けて安全を確保できるあろうタイミングを予測し、常に公正競馬の確保に尽くしている。まさに青天の霹靂だ。
今回、JRAは該当する飼料サプリメントの個別投与の聞き取り調査ではなく、あえて購入した厩舎単位で対象の措置を取ったのは、公正競馬の観点からレース後の混乱を避けるための苦渋の決断だったとみられる。
16日出走予定の約70頭は今後発表のみこみ
JRAは15日午前6時半、今週の中央競馬に出走を予定していた8072頭の競走除外、および8頭の出走取消を発表した。
15日午前6時半の時点で当案件によってJRAが措置をとった頭数は以下のとおり。
6月15日 東京競馬 13頭が競走除外
6月15日 阪神競馬 30頭が競走除外
6月15日 函館競馬 29頭が競走除外
6月16日 東京競馬 2頭が競走除外出頭取消
6月16日 函館競馬 6頭が競走除外出頭取消
なお、6月16日の競走のうち、重賞競走以外の管理馬については約70頭該当馬がいるとみられるが、その措置については午前6時半の時点で発表はない。その後、何らかの発表があるとみられる。
函館SSは6頭取消で7頭立てに
今週は函館開催がスタート。その目玉となる函館スプリントステークス(6月16日、GIII、函館芝1200m)に出走予定だった馬も6頭が出走できない。これにより13頭立てのレースが7頭立てとなる。中にはかなりの人気を集めたと予想されるダノンスマッシュもいる。
各馬、競馬を走らせながら体調を管理している面もあり、この競走除外が今後のローテーションやコンディションづくりに影響を与えることが懸念される。
6月16日 東京競馬 ユニコーンS(GIII) サトノギャロス、ロードグラディオ
6月16日 函館競馬 函館スプリントステークス(GIII) シュウジ、ライトオンキュー、リナーテ、ダノンスマッシュ、トウショウピスト、タマモブリリアン
馬券の売り上げへの影響もさることながら、アスリートとしての競走馬への影響を考えると、ただただ残念でならない。
※記事の続報はこちら