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藤田菜七子騎手、スマホ持ち込みにより騎乗停止 #専門家のまとめ

花岡貴子ライター、脚本&漫画原作、競馬評論家
2024年シャーガーカップ騎乗時の藤田菜七子騎手(写真:REX/アフロ)

 10日、藤田菜七子騎手がJRA騎手として重大な非行があったものと認められたため、10月11日より裁定委員会の議定があるまで騎乗停止処分となることが発表された。9日、週刊文春は藤田騎手がレース騎乗のために調整ルームに入室後に通信機器(スマートフォン)を持ち込み、複数の人と連絡をとっていたと報道。これを受けての処分となる。JRAは7日に永野猛蔵騎手、小林勝太騎手の調整ルーム内への通信機器持ち込みにより騎乗停止処分を発表したばかりだった。

ココがポイント

23年4月ごろまで複数回にわたり、調整ルーム居室内に通信機器(スマートフォン)を持ち込み、通信していたことが判明。
出典:日刊スポーツ 2024/10/10(木)

「週刊文春」は(中略)藤田が調整ルームにいる時間帯に外部とメッセージのやりとりや通話をしていたことを確認している。
出典:文春オンライン 2024/10/9(水)

通信抑止装置を調整ルームで使用するべき(中略)に対し、JRA美浦トレセンの赤井誠公正室長は(中略)検討の対象(中略)と見解
出典:UMATOKU 2024/10/9(水)

エキスパートの補足・見解

 現代ではスマートフォンは生活必需品であるのは確かだが、これまで判明している報道では騎手たちが違反行為である調整ルームへの通信機器(スマートフォン)の持ち込みを行い、やっていたことは飲食店の予約やSNS閲覧、知人との日常会話、通話であった。スマートフォンが生活必需品であることと、職務上の理由で禁止された期間にこのような通信内容を行うことの関係性は極めて希薄だ。

 一般社会でも通信機器の持ち込みをはじめ、職務に伴って禁止される行為はいくつもある。その職務の重さをどこまで理解しているのだろうか、と感じた。

 かつて筆者が競馬の世界に入った36年前は、競馬に関わるだけで家族や親族から後ろ指をさされたほどイメージは決して良くなかった。しかし、長きにわたりJRAをはじめ中央競馬に関わる多くの人々がイメージアップをはかり、スポーツとしての競馬が世間に認知されるようになった。人気は高まり、より高額の賞金を出せるようになった。

 今は不正行為とは関係なくても、"脇が甘い"と認識されれば今後どのような事故に巻き込まれるとも限らないし、"ルールを守れない"と評されるのは誰の利益にもならない。

ライター、脚本&漫画原作、競馬評論家

競馬の主役は競走馬ですが、彼らは言葉を話せない。だからこそ、競走馬の知られぬ努力、ふと見せる優しさ、そして並外れた心身の強靭さなどの素晴らしさを伝えてたいです。ディープインパクト、ブエナビスタ、アグネスタキオン等数々の名馬に密着。栗東・美浦トレセン、海外等にいます。競艇・オートレースも含めた執筆歴:Number/夕刊フジ/週刊競馬ブック等。ライターの前職は汎用機SEだった縁で「Evernoteを使いこなす」等IT単行本を執筆。創作はドラマ脚本「史上最悪のデート(NTV)」、漫画原作「おっぱいジョッキー(PN:チャーリー☆正)」等も書くマルチライター。グッズのデザインやプロデュースもしてます。

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