藤田菜七子騎手、引退届を提出 師匠「大泣きしながら俺の万年筆で(引退届)を書いた」 #専門家のまとめ
10日夜、競馬情報サイト「競馬ラボ」が藤田菜七子騎手が引退届を提出したニュースが流れた。だが、このニュースが出た段階では藤田騎手本人や周囲のコメントはなく、JRAも何もアクションがなく事実関係の確認がとれなかった。
しかし11日早朝、日々トレセンで取材ができるスポーツ新聞の記者が藤田菜七子騎手の師匠である根本調教師に確認したところ、藤田菜七子騎手がJRAに引退届を提出したことを明かしていた。
ココがポイント
エキスパートの補足・見解
師匠立ち会いの基で引退届が書かれたとなれば、本人の意思も固く師匠も認めた、と察せられる。徒弟制度が薄れつつある時代だが、根本師と藤田騎手は競馬学校生時代から10年以上師弟関係を続けており、最後も二人一緒に大きな決断に挑む師弟の絆の強さを感じた。
2013年に増沢由貴子(旧姓:牧原)さんが引退した後、2016年に藤田菜七子がデビューしているが、その間はJRAの女性騎手は不在だったし、2021年に永島まなみ騎手らがデビューするまではJRAの女性騎手はたったひとりだった。
華々しく注目される一方で、女性ひとりでさまざまなプレッシャーを乗り越えて騎乗を重ねてきた。デビュー当時は時に人前で泣き出すこともあったが、最近は凛とした姿で登場し"菜七ちゃん"はすっかり大人の女性に成長した。海外でもJRAを代表する女性騎手として招待され、その役目をしっかりと務めてきた。
突然の引退という決断も、ここまで頑張ってきた彼女ならではの責任の取り方なのだろう。お疲れさまでした。