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藤田菜七子騎手、引退届を提出 師匠「大泣きしながら俺の万年筆で(引退届)を書いた」 #専門家のまとめ

花岡貴子ライター、脚本&漫画原作、競馬評論家
2016年、海外初挑戦時の藤田菜七子騎手(写真:アフロ)

 10日夜、競馬情報サイト「競馬ラボ」が藤田菜七子騎手が引退届を提出したニュースが流れた。だが、このニュースが出た段階では藤田騎手本人や周囲のコメントはなく、JRAも何もアクションがなく事実関係の確認がとれなかった。

 しかし11日早朝、日々トレセンで取材ができるスポーツ新聞の記者が藤田菜七子騎手の師匠である根本調教師に確認したところ、藤田菜七子騎手がJRAに引退届を提出したことを明かしていた。

ココがポイント

藤田菜七子騎手は10日、JRAに対し引退を届け出たという。(中略)まだJRA側が受理していないため、確定してはいない
出典:競馬ラボ 2024/10/10(木)

藤田菜七子騎手が引退届をJRAに提出 師匠の根本師が明かす「私と一緒に、私の万年筆で書きました」
出典:日刊スポーツ 2024/10/11(金)

お相手はJRA職員…藤田菜七子騎手が結婚&現役続行発表「引退はまったくよぎりません」
出典:日刊スポーツ 2024/7/11(木)

大泣きしながら俺の万年筆で(引退届を)書いた。(中略)逃げたような印象になるけど、決して違うし、そんなズルい人間ではない。

出典:東スポ競馬 2024/10/11(金)

エキスパートの補足・見解

 師匠立ち会いの基で引退届が書かれたとなれば、本人の意思も固く師匠も認めた、と察せられる。徒弟制度が薄れつつある時代だが、根本師と藤田騎手は競馬学校生時代から10年以上師弟関係を続けており、最後も二人一緒に大きな決断に挑む師弟の絆の強さを感じた。

 2013年に増沢由貴子(旧姓:牧原)さんが引退した後、2016年に藤田菜七子がデビューしているが、その間はJRAの女性騎手は不在だったし、2021年に永島まなみ騎手らがデビューするまではJRAの女性騎手はたったひとりだった。

 華々しく注目される一方で、女性ひとりでさまざまなプレッシャーを乗り越えて騎乗を重ねてきた。デビュー当時は時に人前で泣き出すこともあったが、最近は凛とした姿で登場し"菜七ちゃん"はすっかり大人の女性に成長した。海外でもJRAを代表する女性騎手として招待され、その役目をしっかりと務めてきた。

 突然の引退という決断も、ここまで頑張ってきた彼女ならではの責任の取り方なのだろう。お疲れさまでした。

ライター、脚本&漫画原作、競馬評論家

競馬の主役は競走馬ですが、彼らは言葉を話せない。だからこそ、競走馬の知られぬ努力、ふと見せる優しさ、そして並外れた心身の強靭さなどの素晴らしさを伝えてたいです。ディープインパクト、ブエナビスタ、アグネスタキオン等数々の名馬に密着。栗東・美浦トレセン、海外等にいます。競艇・オートレースも含めた執筆歴:Number/夕刊フジ/週刊競馬ブック等。ライターの前職は汎用機SEだった縁で「Evernoteを使いこなす」等IT単行本を執筆。創作はドラマ脚本「史上最悪のデート(NTV)」、漫画原作「おっぱいジョッキー(PN:チャーリー☆正)」等も書くマルチライター。グッズのデザインやプロデュースもしてます。

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