北欧の旅行者に打撃 スカンジナビア航空SASでストライキ
26日(金)、スカンジナビア航空SASでのストライキにより、ノルウェー、デンマーク、スウェーデンでの673便が欠航となり、約7万2千人の乗客の足に影響が及んだ。
現地報道によると、27日(土)にも3万4千人に影響が出る。
3か国のパイロットの1409人は賃金値上げを求めており、労働組合と企業側の交渉は続いている。交渉が長引けば、日曜日以降も欠航が続くとみられている。
ノルウェーやスウェーデンの国営局の報道によると、週末だけでもノルウェー、スウェーデン、デンマークの17~25万人の交通に影響がでる模様。
空港などでは、自分の便がどうなるか分からない乗客の長蛇の列ができ、各国でストライキのニュースは大きく報道されている(ノルウェー国営局、スウェーデン国営局、デンマーク国営局)。
別の移動手段を確保しようと、電車や他の航空便には予約が殺到。ノルウェー・エアシャトルなどでは、本来は格安のはずのチケット料金が大幅に値上がりしている。
それでも北欧の人々はSASに乗り続ける
パイロットが給与の増額や労働改善を求めてストライキをするのは、これが初めてではない。労働組合側と企業側との交渉で、どちらかが妥協するまでの粘りあいとなる。
いずれにせよ、ストライキによる航空会社側への経済的打撃は大きく、顧客からの信頼度も「一時的には」下がるとみられている。
信頼度が低くなる時期が短期的であろうと筆者が考える理由は、現地での交通手段が限られているからだ。また、北欧の航空会社でのストライキは、今に始まったことではない。
ノルウェーでは日本のように新幹線があるわけでもないため、移動手段を飛行機に頼っている人は多い。物価が高い北欧のわりに、チケット料金は安めでもある。欠航便で嫌な思いをしたとしても、便利で安い飛行機を市民が長期的に避けることはあまりない。
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自分の便が欠航となっているかはSASの公式HPで確認可能。状況は頻繁に更新される可能性があるため、サイトを何度かチェックするようにSASは求めている。
Text: Asaki Abumi