ビジネスにおいて、絶対に誤解されてはいけない人、誤解されてもいい人、(3つのパターン)
一所懸命仕事をしているのに、なぜか他人に「誤解」されることがあります。良い誤解ならいいですが、悪い誤解だと、とても残念な気持ちになりますね。他人から誤解されることを100%避けることはできません。しかし、変な誤解をされないよう、日ごろから意識はしていきましょう。今回は誤解に関する登場人物について考えていきます。
何らかの誤解により問題が発生する場合、登場人物は「誤解する人」と「誤解される人」の2種類に分けられます。次に、これら登場人物のうち、どちらに問題があるかを考えていきます。
もし日ごろの自分の言動が正しければ「誤解する人」のほうに問題があります。認知能力が落ちているため「選択的認知」「認知バイアス」がかかりやすいのです。反対に、もしも日ごろの行いが悪いのであれば「誤解される人」のほうに問題があると言えます。
とはいえ「誤解する人」のほうに問題があるとしても、そのまま放置していい場合と、いけない場合があります。パターンは3つあると考えます。
■距離感
■接触頻度
■重要度
まずは相手との「距離感」で分類してみましょう。(以下は例です)
● 家族や上司、部下のように、きわめて距離が近い人
● 仕事上の付き合いがある人、お客様、地域の人
● ネット上でしか接点がない人
これらの「距離感」はもちろん個人差があります。「ネットでしか接点がない」と言っても、もしあなたがネットでブランディングをしていたり、ソーシャルメディアを活用して商売をしている人であれば、誤解を誤解のまま放置しておくのは得策と言えないかもしれません。いっぽうただの趣味でブログを書いている人であれば、あまりナーバスに考えなくてもいいかもしれません。
さらに「距離感」とともに「接触頻度」も要素として加えてみます。
● 家族や上司、部下のように、きわめて距離が近い人……は、全員「接触頻度」が高いし、高いほうが良いと思われる
● 仕事上、付き合いがある人、お客様、地域の人……は、「接触頻度」が高い人と、高くない人とに区分される
● ネット上でしか接点がない人……は、「接触頻度」が高い人と、高くない人とに区分される
さらに「重要度」という要素を加えます。「重要度」と「接触頻度」は互いに密接な関係があります。相手との信頼関係を保つためには「誤解」されることを避ける意味もあり、「重要度」の高い人とは「接触頻度」を高めて心の「距離感」を縮めたほうがよいでしょう。
まとめると、こうです。
【誤解されてはいけない人】は、まず、家族や上司、部下のように、きわめて距離が近い人です。たとえ相手の「認知能力」が低くても「代役」がいません(基本的に)。接触頻度を高め、誤解をされないような対話が日常において不可欠です。次に、距離が遠くても、接触頻度が少なめでも、重要なお客様やご近所に住む人であれば、やはり「認知能力」が低くても、誤解されないよう気を付けるべきでしょう。このケースでも日ごろからのコミュニケーションが必要です。
【誤解されてもいい人】は、まず第一に「接触頻度」がきわめて低い人です。ブログやフェイスブックに1回コメントを書くだけの人に「誤解」されても、あまり気にしないようにしましょう。気になるコメントを残されると嫌な気分になるものですが、日ごろの行いを正しくしていれば、誰が「誤解」しているのかは、多くの人がわかっています。お客様や同僚でも、そこそこ距離があり、相手の「認知能力」の問題で「誤解」されるのであれば、このケースも放置しましょう。
「認知能力」が落ちているとストレス耐性が低くなり、感情のコントロールができにくくなります。何事も先入観を持ったり、レッテルを張ってばかりいる人は「誤解の達人」です。こういう人はいつもイライラしていたり、怒ってばかりいます。だからこそ厄介なのですが、相手は認知能力が低いため、論理的に説明しても理解してもらえないケースが多い。かえって言葉を足すことで、よけいに「誤解」されることもあり、誤解の「無限ループ」にはまっていくこともあります。
すべての人に「誤解」をされない、というわけにはいきませんので、相手によっては妥協も必要かもしれません。自分にとって大切な人は誰か、を念頭において振る舞うことが重要ですね。たとえば、ネットの書き込みなどにナーバスになりすぎ、誤解されないよう対応していたら、仕事仲間に「ネットばっかりやっている」「リアルなお客様よりもネットで知り合った人との関係維持のほうが重要なのか」と誤解されることになります。気を付けたいですね。