衣替えで出した服をそのまま着るのはNG!洗う必要がある3つのケースと浮き出たシミ・カビの落とし方
洗濯研究家の平島 利恵です。
急に夏のような陽気になり、春物だけでなく慌てて半袖まで慌てて出した方も多いのではないでしょうか。
衣替えで出した服は、洗ってから着ることをおすすめします。
洗濯せずに着用すると、場合によってはアレルギー反応を引き起こす可能性も。
今回は、洗濯が必要な3つのケースと、シミ・カビなどのトラブルの対処法を解説します。
そのまま着るのはNG!出し洗いが必要な3つのケース
衣替えで出した服の洗濯を「出し洗い」といいます。これは、長期間保管されている間についたホコリ、ダニを落とし、浮き出てきたシミのケアするためには欠かせません。
赤ちゃん・幼児の服、お肌の弱いご家族の服は洗ってから着用するようにしましょう。それ以外の洋服も、次の3つのケースは、着用前に洗うようにしましょう。
1.昨年洗わずにしまってしまった
本来、衣替え前には「しまい洗い」をして、汚れを落としてから保管します。
しまい洗いしていない服は、衣類に残った皮脂汚れ・角質などをエサにダニが繁殖している可能性が…。必ず洗濯してから着用しましょう。
2.黄ばみ・汚れ・ニオイが気になる
しまい洗いをした洋服でも、長期間の保管中に残った汚れが酸化し、シミ・黄ばみや匂いが浮き出てくることがあります。
3.くしゃみ・鼻水が出る
衣替え最中にすでにくしゃみや鼻水が出るときは、ダニやカビ、ホコリなどの影響でアレルギー反応が起きている可能性があります。
そのまま服を着用すると、痒みなどが出る可能性もあるので、出し洗いをしましょう。
衣替えで黄ばみ・カビ!そんな時はどうする?!
衣替えで衣類にシミやカビがあった時、ゴシゴシ擦り洗いして落とそうとすると、繊維を傷める原因になってしまいます。
必ず洗濯表示を確認し、衣類に合わせたシミ抜きをしましょう。
デリケートな素材やお気に入りは、クリーニング店で相談するほうが安心です。
黄ばみがあった時
黄ばみは、皮脂・汗などの汚れが酸化し、汚れとして浮き出てきたものです。汚れと相反するアルカリ性の粉末洗剤×お湯でつけ置き洗いしましょう。
袖口などの黄ばみは、日焼け止めの汚れが変色している可能性もあります。
汗で落ちにくいように作られている日焼け止めは、洗濯機で洗うだけでは汚れが残りがちです。中性洗剤をつけ、優しく揉んでから、つけ置き洗いします。
白いカビが生えていた時
白いカビは、衣類の表面に生えることが多いため、外ではたいた後、酸素系漂白剤でつけ置き洗いしましょう。
その後、乾燥機にかけて滅菌するとなおよいでしょう。
黒いカビが生えていた時
カビは植物のように繊維の奥に根をはり、生地を傷めている状態です。
黒カビを洗濯で落とすのは難しいですが、酸素系漂白剤を使うことで、落とせる場合もあります。
洗濯表示を確認した上で、以下の手順でお手入れしましょう。
●黒カビの落とし方
- カビが生えている場所に、酸素系漂白剤を直接塗布し、綿棒などで繊維の奥に塗りこむ
- 40~50度のお湯に、酸素系漂白剤を溶かし、1晩つけ置き洗いする
- 洗濯機で洗う
黒カビを完全に取り除くのは難しいので、お気に入りの服や漂白剤が使えないデリケートな素材はクリーニング店に相談するほうが安心です。(クリーニング店でも落とし切れない場合もあります)
冬物のしまい洗いも忘れずに!
衣替えで出した衣類に、シミやカビが発生してしまうのは、衣替え前のしまい洗いが不十分だったり、保管場所の環境が悪かったりすることが原因です。
衣替えはただ「冬物と春・夏物を入れ替える作業」ではありません。
長期間保管する前に、汚れをしっかり落とすことが大切です。
冬物は厚手で乾きにくいため、よく乾かしてから保管しましょう。