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【大阪・十三】昭和7年創業の老舗居酒屋「富五郎」名物は湯とうふ350円でキャッシュオンデリバリー

北代靖典フリーライター(大阪市)

皆さま、こんばんは。

本日は大阪・十三から、昭和7年創業の老舗居酒屋「富五郎」をご紹介します。

阪急十三駅西口から徒歩1分という好立地にあり、長年にわたり地域の人々に愛され続けている名店です。「富五郎」は、安くて旨くて、そして早い。

さらに珍しいのはキャッシュオンデリバリー制。最初にお皿にお金を入れ、注文のたびにその都度会計するというユニークなシステムが採用されています。

安くて旨くて早い!珍しいキャッシュオンデリバリー

お店の外観は、黄色い提灯など居酒屋らしい雰囲気を醸していますね。

店舗外観
店舗外観

店内に足を踏み入れると、カウンター席とテーブル席を合わせて約60席あり、けっこう広々としています。

店内の雰囲気
店内の雰囲気

オープンは夕方5時ですが、筆者が訪れた時には、すでに数人の先客が楽しんでいました。

この日はカウンター席でひとり飲みを堪能。後からも一人客や団体のお客さんが次々と来店し、賑やかな雰囲気が広がっていました。

お店のシステムについては、女将さんから「キャッシュオンデリバリーなんですよ」と教えてもらい、まずはお皿に3000円を置きました。

生ビールを注文すると、「おビールのお代、ちょうだいしますね」と500円が引かれます。居酒屋では珍しいこのシステム、なんだか楽しいですね。

名物の湯とうふ350円は50年以上続く看板メニュー

さて、メニューは豊富でどれもリーズナブル。まずは名物の「湯とうふ」350円を注文しました。この湯とうふ、なんと50年以上続く伝統の特製だしを使った看板メニュー。

名物の湯とうふ350円、ウマい!
名物の湯とうふ350円、ウマい!

「湯とうふの出汁は代々受け継がれたもので、リピーターの方々はこの味が恋しくて来られるんですよ」と女将さん。天かすが入ることで、より一層味が引き立つとのこと。期待が高まります。

続いて、造り3種盛り(900円)、ハムカツ(450円)、紅しょうが天(450円)も注文。

ハムカツや紅しょうが天は「富五郎」の人気メニューで、納豆スペシャルやあつあげも常連客に愛されている一品です。

料理は驚くほど早く運ばれてきました。

では、いただきます。

まずは湯とうふ。とろろ昆布がかかり、特製のだしに天かすが入っているのが特徴的です。

おお、これは…!

だしがしっかりと効いていて、絶妙なバランス。これぞ名物の味ですね。

続いてお造り。ハマチ、サーモン、タイといった新鮮なネタが並び、どれも美味。

新鮮なお造り
新鮮なお造り

さらに、ハムカツと紅しょうが天もいただきました。

紅しょうが天
紅しょうが天

ハムカツ、いただきま~す
ハムカツ、いただきま~す

紅しょうが天は天ぷらにすることで食べやすく、なんだかヘルシーな印象。ハムカツはボリュームがあり、しっかりとお腹を満たしてくれます。

カウンター席で静かに流れる時間、一人飲みの良さをしみじみと感じます。四代目のご主人いわく「最近は女性一人で来られる方も増えましたね。静かに自分の時間を楽しんでいらっしゃる感じです」とのこと。自分だけの時間をゆっくり楽しむ、それもまた贅沢なひと時でしょう。

昭和7年割烹料理店からスタートし、昭和43年頃に居酒屋へ

「富五郎」は、昭和7年に割烹料理店としてスタートし、昭和43年頃に居酒屋へと姿を変えました。その際に導入されたのが、現在のキャッシュオンデリバリー制です。こうして56年にもわたり、十三の街で多くの人々に親しまれているのです。

十三といえば、ごった煮の街として知られています。

「十三はダイバーシティな街です。昔は夜の街のイメージもありましたけど、今では文化的にも充実し、サラリーマンや女性、子どもたちも増えました。庶民的でありながら、多様性に富んだ魅力があります」

そうご主人は語っています。

筆者も、そんな十三の街が好きです。

こうしてたっぷり楽しんだ後、ふとお皿を見ると、まだ350円のお釣りが残っていました。これだけ食べてこの価格、なんともありがたい!

ご馳走様でした。

店舗情報

店名:富五郎
住所:大阪市淀川区十三本町1丁目1-13
電話:06-6305-0356
営業時間:17:00 - 23:00(L.O. 22:30)
定休日:日曜日
アクセス:阪急十三駅から徒歩1分

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フリーライター(大阪市)

新聞記者を経て、フリーライターに。小説執筆、新人賞も受賞。グルメ、イベント、人物記事など多数。現在、ブログサイト「居酒ジャーナル」など運営中。

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