日本代表リーチ マイケル、指揮官不在でも志高く。【ラグビー旬な一問一答】
9月開幕のラグビーワールドカップ日本大会に向け、日本代表候補による「ラグビーワールドカップトレーニングスコッド(RWCTS)キャンプ」が東京・町田キヤノンスポーツパークでおこなわれている。本格的な練習を始めた2月4日、本番でキャプテンを務めそうなリーチ マイケルが意気込みを明かした。
リーチは2015年のイングランド大会でも日本代表のキャプテンを務め、南アフリカ代表などから歴史的3勝を挙げている。
ジェイミー・ジョセフ率いる現体制の日本代表は今年、RWCTSキャンプとサンウルブズ(国際リーグのスーパーラグビーに日本から参戦)というふたつのチャンネルを駆使して選手の強化をおこなう。リーチはサンウルブズとも契約している。
以下、共同取材時の一問一答の一部(編集箇所あり)。
――いまおこなっていること。
「ワールドカップでいい試合ができるようにここでベースを作る。スキルを磨いて、身体をステップアップさせて、サンウルブズのシーズンに入る(現在RWCTSキャンプに参加する選手は、早ければ3月にサンウルブズへ合流)。まずはベース作りです。個人のベースを作る」
――皆の顔を見て感じたことは。
「いつもと同じです。皆と会うのは嬉しい。日和佐(篤)、堀江(翔太)も、2人が来ていて安心しました(日和佐は久々の復帰を、堀江は疲労骨折からの回復を目指す。ともにワールドカップ経験者)」
――12月中旬から今度のキャンプインまで、約6週間の休暇を得ました。フィジー、ニュージーランドで過ごされたようです。
「ラグビー人生で初めての6週間の休み。家族の時間もしっかり取りました。エネルギーがたまった。(フィジーでは)川で遊んだり、(現地に住む)お父さんの家を作るのを手伝ったり。ニュージーランドに帰ってからは海に行ったり、娘の自転車の練習をしたり。家の外にトレーニングのジムを作ったんですが、それには奥さんが怒った。何しにニュージーランドに帰ってきたんだ、って(一同、笑い)」
――現在、キャンプにジョセフヘッドコーチが合流していません。
「正直、ピリピリ感はない。ただ、リーダー陣はそういう空気に流されないようにしたい。高いスタンダードを持ってやる。監督が来たから練習の質が上がるというのは、とても低いレベル。(スタンダードは)自分たちで作らないといけないです」
――2015年と2019年の違いは。
「全部、違います。前回はスーパーラグビーもなかった。前回に比べたら今回のほうが全然いい準備ができています。前回はチャレンジャーでしたが、いまは全大会で3回勝っている、強いメンタリティーを持ったチームです。楽しみですし、責任感はある。こんな大きなチャンスは2度とこない」
――ワールドカップでも主将を務めるのか。
「自分はそのつもりでいます」
15歳で来日しこの国に不可欠な存在となった30歳。本番での目標については「プール戦を突破することだけを目標にはしない」といった旨で語り、「ここ(今回のキャンプ)でベスト4以上のスキル、スタンダードを作らないといけない」と続ける。