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買ったばかりの服、すぐ着てない?色落ちを防ぎ、清潔に着るために着用前の洗濯が必要な3つの理由

平島利恵洗濯研究家

洗濯研究家の平島利恵です。新しい服を買った時、うきうきしてすぐに着たくなりませんか?もしかすると、洗濯のシワや傷みが気になるため、洗わずに着る方もいらっしゃるかもしれません。

でも、「新品=清潔」と思い込んで、洗わずに着るのは少し危険かもしれません。特に濃色の服は、色落ちや色移りのリスクがあるため、最初の洗濯に注意が必要です。ここでは、新しい服を洗う理由や洗い方のコツについてご紹介します。

買ったばかりの服を洗うべき3つの理由

1. 製造過程で付着する汚れや化学物質

新しい衣類は製造・加工の過程で、ホコリ薬品が付着していることがあります。ホルムアルデヒドなどの残留薬品は、特に肌に敏感な方にとって気になる存在ですが、水洗いで軽減できるため、着用前に洗う習慣をつけましょう。

2. 輸送・保管・店頭で付着する汚れ

海外から輸送される衣類が多いため、保管環境の影響でホコリ害虫が付着する可能性があります。また、店頭に並ぶ服は多くの人が手に取るため、洗ってから着用するほうが安心です。

3. 色落ちや色移りのリスク

【実証実験】水で洗うだけでもこんなに染料が落ちます
【実証実験】水で洗うだけでもこんなに染料が落ちます

濃色の衣類には多くの染料が使われており、特に新品の場合、染料が完全に繊維に定着していないことがよくあります。初めての洗濯で色が落ち、他の衣類に色移りしてしまうことがあるため、濃色の服は単独で洗うことをおすすめします。

濃色の服を洗う際の3つのポイント

1. 洗濯表示を確認する

「単独洗い」「色移り注意」などの表示がある場合、色落ちしやすい証拠です。洗濯表示をしっかり確認し、指示に従うことで、失敗を防げます。

2. 単独で洗う

新しい服は色落ちのリスクもあるため単独で洗うのが安心です。濃色の服の場合、白や淡色の服と一緒に洗うと色移りのリスクがあるため、数回目までは分けて洗濯しましょう。

3. 風通しの良い日陰で干す

濃色の服を直射日光にさらすと、紫外線の影響で色褪せが進みやすくなります。できるだけ日陰の風通しの良い場所で干すと、長持ちさせることができます。

シワや傷みを防ぐための洗濯テクニック

1.デリケートコースで洗う

Tシャツであってもシワを防ぎたい洋服はデリケートコースで、中性洗剤(おしゃれ着洗剤)を使って洗いましょう。

2.洗濯ネットを使う

デリケートな素材の衣類は、畳んでから洗濯ネットに入れることで摩擦を抑え、シワや傷みを予防できます。単独洗いを推奨しますが、難しい場合は衣類量を5割程に減らし、洗濯槽に余裕を持たせると、シワを予防できます。

3.形を整えてすぐに干す

洗濯後はすぐに取り出し、形を整えてから干すと、シワがつきにくく、きれいに仕上がります。濡れたまま放置するとシワの原因になるため、すぐに干す習慣をつけましょう。

新しい服を長く大切に着るためには、初回の洗濯がとても大切です。少しの手間をかけることで、服の美しさを保ち、色落ちやシワを防ぐことができます。ぜひ、これらのポイントを実践してみてください!

洗濯研究家

2004年武庫川女子大学を卒業。株式会社リクルートに入社し、株式会社マクロミルへ転職。東日本大震災をきっかけに布おむつ専門店を立ち上げ、EC事業を展開。2013~2015年NY在住中に揉み洗い不要のつけ置き洗剤の着想を得て帰国し、洗濯洗剤と布ナプキンプランド"Rinenna"を展開。現在、洗濯研究家として「洗濯の正攻法を伝授する」ことを自身のミッションに掲げる。TV、雑誌等のメディアへの出演多数。四児の母。クリーニング師。

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