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優勝マジック点灯もバンデン復帰戦もお預け。2軍もオリックス戦は全戦中止

田尻耕太郎スポーツライター
中止決定が開場後だったこともあり、払い戻しの行列が出来ていた(筆者撮影)

8月快進撃で首位独走

 雨は降り止まなかった。

 29日、タマホームスタジアム筑後で予定されていたウエスタン・リーグの福岡ソフトバンクホークス対オリックスバファローズの一戦はナイターの試合開始約30分前に雨天のため中止となった。

 今カードは27日からの3連戦がすべて中止となった。1軍も京都でのオリックス2連戦がいずれも中止となったばかり。皮肉な連鎖反応となってしまった。

 現在、ウエスタンの首位独走するソフトバンク。この日のデーゲームで2位阪神が敗れていたために、この試合で勝てば3年ぶりのリーグ優勝へのマジックナンバー「13」が点灯するはずだった。

 今季のソフトバンク2軍は前半戦こそ振るわずに下位に低迷する時期もあったが、特に8月に入って快進撃を続けている。同2日の阪神戦(鳴尾浜)に勝って首位浮上。8月は14日の中日戦まで負け知らずの9連勝をマーク。一旦連勝は止まるも、現在も4連勝中と快調で月間15勝2敗という好成績で突っ走っている。

若鷹たちに感じる成長

 8月上旬は中村晃や福田秀平が故障上がりでファーム戦出場し、その後は柳田悠岐も実戦復帰して名を連ねるなど、他球団からすれば“反則級”のメンバーを揃えて戦っていた。ならば、とこの結果も頷けるところだが、その実績組が一軍に昇格して以降も勢いはとどまることがない。

 故障者続出の中、首位に立つ一軍で奮闘していた釜元豪や栗原陵矢といった若い選手たちがしっかり自信をつけてファームで戦っている結果がいい方向で現れている。

 ソフトバンクは30日から1軍がメットライフドームで首位攻防戦に臨むが、2軍もタマスタ筑後に阪神を迎えての上位決戦となる。3連戦で1つでも勝てば優勝マジックが点灯する、こちらも注目の戦いになる。

中止決定後、気持ちを切り替えて体を動かすバンデンハーク(筆者撮影)
中止決定後、気持ちを切り替えて体を動かすバンデンハーク(筆者撮影)

バンデンハーク苦笑い「仕方ない」

 また、29日に実戦復帰登板する予定だったバンデンハーク投手は水入りとなり「雨は仕方ないよ」と苦笑いを浮かべた。本来は24日の3軍戦・高知戦でマウンドに立つ予定だったが中止となっており、6月4日以来となる復帰戦が2度続けて流れてしまった。阪神戦で仕切り直しとなる見込みだ。

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。「Number web」でのコラム連載のほかデイリースポーツ新聞社特約記者も務める。2024年、46歳でホークス取材歴23年に。 また、毎年1月には数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。

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