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W杯最終予選 韓国メディアによる自国展望は「超楽観視」 どう見るべきか?  #専門家のまとめ

(写真:ロイター/アフロ)

28日に行われた2026年W杯アジア最終予選の組み合わせ抽選。日本と同じく第1シードに配された韓国はイラク、ヨルダン、オマーン、パレスチナ、クウェートと同組になりました。

先のパリ五輪予選では84年ロス五輪以来のまさかの予選敗退の失態を演じたものの、今回のドローでは韓国メディア「ファイナンシャルニュース」をはじめとして「超楽観視」という論調が相次いでいます。

ココがポイント

▼「自国以外はすべて中東」も本選出場経験国はナシ。難敵インドネシア、北朝鮮も避けた。仮にプレーオフに回るようであれば「出場しないほうがマシ」と強気

韓国、こんな組み分けも突破できないのならW杯出場の資格なし(ファイナンシャルニュース)

▼岡崎慎司が韓国のくじを引き…イラク、ヨルダンと同組に。難敵のオーストラリア、カタール、北朝鮮を避けた。

▼「対戦相手がすべて中東」はむしろ欧州組の移動時間が短く、有利。

「韓国が羨ましい」韓国メディアがサッカー日本代表のW杯最終予選抽選結果に有頂天「組分けも実力のうち」「B組は最高の組」(フットボールチャンネル)

エキスパートの補足・見解

確かに「楽観視」と展望する点は理解もできます。上記「まとめ」の記事には出ていませんが、「自国以外全部中東」という組み合わせは前回2022年カタールW杯アジア予選でも経験済みです。当時はイラン、UAE、イラク、シリア、レバノンと同組になり、韓国のネット上では「ガルフカップに招待された」などと冗談が飛び交ったものです。

いっぽう韓国にはとても大きな問題があります。「代表監督が決まらない」。2月に解任したユルゲン・クリンスマン監督の後任決定が難航しているのです。今回のグループ分けが発表になった翌29日、衝撃的なニュースが飛び込んできました。「協会の強化委員長(代表監督選定責任者)が辞任、キム・ドフン氏(有力候補者)が固辞」。外国人の候補者に断られ、有力候補だったファン・ソンホンは五輪予選で敗北後、Kリーグ大田の監督に。そのうえ6月のW杯予選で代行監督を務めたキム・ドフン氏にも断られ…。残るは「ホン・ミョンボ氏一択」とも言われていますが、Kリーグ蔚山の監督として在職中なうえに「誰もいないからホン・ミョンボ」というのもいかにもタイミングが悪い。韓国は2013年にも不在の状況になり、国内の名将だったチェ・ガンヒ氏(当時全北監督)を三顧の礼で迎えたものの、まさかの不振で本人が大きく株を下げた過去もあります。

そもそも、楽な組み合わせ=ラッキーといえるのでしょうか。日本も韓国も「スリリングな最終予選」で盛り上がっていくことが、国内サッカー人気を盛り上げる重要な要素。楽勝で勝ち上がり、仮にW杯本選ではあっさり敗退では「盛り上がりようがない4年間」となってしまいます。

吉崎エイジーニョ ニュースコラム&ノンフィクション。専門は「朝鮮半島地域研究」。よって時事問題からK-POP、スポーツまで幅広く書きます。大阪外大(現阪大外国語学部)地域文化学科朝鮮語専攻卒。20代より日韓両国の媒体で「日韓サッカーニュースコラム」を執筆。「どのジャンルよりも正面衝突する日韓関係」を見てきました。サッカー専門のつもりが人生ままならず。ペンネームはそのままでやっています。本名英治。「Yahoo! 個人」月間MVAを2度受賞。北九州市小倉北区出身。仕事ご依頼はXのDMまでお願いいたします。

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