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セネガル戦直前にチェック!注意点は「セットプレー」「カウンター守備」

矢内由美子サッカーとオリンピックを中心に取材するスポーツライター
コロンビア戦の日本代表先発メンバー(写真:長田洋平/アフロスポーツ)

 ロシアW杯グループリーグ第2戦、日本対セネガルはまもなくキックオフされる。

 開催地エカテリンブルクの天候は晴れ。日中は多少の暑さを感じたが、キックオフ時間は現地の20時。暑かったサランスクでの初戦よりもプレーしやすいコンディションになるだろう。

 ここではコロンビア戦後の選手のコメントから、おさらいしておきたい注意点を挙げてみる。要点は主に2つある。

エカテリンブルク・アリーナ(撮影:矢内由美子)
エカテリンブルク・アリーナ(撮影:矢内由美子)

■195センチ超が2人…セットプレー注意

 1つはセットプレーだ。日本はW杯初戦のコロンビア戦を含めて、セットプレーからの失点が続いている。

 セネガルは初戦のポーランド戦と同じメンバーが先発するとなればセンターバックに身長195センチのクリバリと同196センチのサネが並ぶ。

 GK東口順昭はセネガルの高さを最も警戒している。

「セネガルには速さもあるけど、何より高いですね。(身長)190オーバーの選手が多いのでセットプレーは特に気をつけないといけない。自陣近くのファウルには気をつけないといけない。簡単なファウルはできるだけ減らさないといけないと思う」と警戒ポイントを挙げる。

 ファウルする位置に関しては、日本はコロンビア戦でもチーム全体で「ファウルするならできるだけ高い位置で」という意思統一はできていた。

 前半12分に与えた直接FKの位置はゴールから約40メートル。同14分に与えた位置も50メートルあった。しかし、すべてが思い通りにいくわけではない。同38分には長友佑都のクリアミスから長谷部誠がバイタルエリアでファウルを犯し、この直接FKを決められた。後半は終始うまく守っただけに、長谷部のプレーがファウルか否かという問題は別として、もったいない場面だった。

 W杯では1つのプレーが万事を語ることにつながることもある。とにかく、危険な位置での不用意なファウルは避ける、それを徹底するに尽きる。

■両サイドハーフのマネとサールは超絶スピード…カウンターに注意

 右サイドバックのDF酒井宏樹は「セネガルの最大の長所は絶対的にカウンターだ」と強調した。

「試合状況によりますが、攻めているときこそ、オーガナイズが大事になる。スペースを与えたときにどれだけ仕事をさせないか。ポジショニングや責任感というものを強く意識したい」

 攻守の切り替えも非常に重要だという。

「11人全員がその意識を持つべきだし、ボールを取られたところでプレッシャーをかけて取り切れるか、もしくはファウルで止めるか、遅らせられるか。ファウルするポイントや位置は大事なるので、激しく、冷静にやっていきたい」

 酒井宏樹はイエローカードにも言及した。1枚もらうとその後に激しい守備をしにくくなる。累積2枚で出場停止にもなる。「イエローカードをもらわないように」というのは、なるべくメンバー変更したくない守備陣に共通の注意点になる。

 左サイドバックのDF長友佑都は、セネガル対ポーランド戦をビデオチェックして「一番驚いた選手」としてFWイスマイラ・サール(を挙げた。

「まだ20歳で若いが、めちゃめちゃスピードがある。(コロンビアの)クアドラードも速いけど、同じくらいのスピード。この選手がまだ20歳ということにビックリした。これからビッグクラブに行くのではないかというくらいのポテンシャルがある」

 酒井宏樹はマネと、長友はサールとマッチアップする回数が多くなるだろう。左右のタッチライン際の攻防には大いに注目したい。

■攻撃面でもセットプレーがカギを握る

 ここまでは守備面について書いてきたが、攻撃面でもセットプレーがカギになる。MF宇佐美貴史は「セットプレーは攻守の面で重要になる。向こうも破壊力ある選手は3、4人いる」としながら、「分析した感じでは、シンプルに枚数が足りない場面もあって、隙があった。(セネガルは)圧倒的に個で跳ね返せると思って自信を持っている分、枚数やポジショニングやマークをおろそかになる。CKを何個も重ねることが大事」

 セットプレーの守備は高い集中力が求められる。組織力の高さも持ち合わせるセネガルとて、何度も何度もCKの守備を続ければマークが甘くなることがあるだろう。

 日本としては粘り強く隙を突くことを繰り返し、穴を広げていきたい。

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日本代表チームバス(撮影:矢内由美子)
日本代表チームバス(撮影:矢内由美子)
セネガル代表チームバス(撮影:矢内由美子)
セネガル代表チームバス(撮影:矢内由美子)
サッカーとオリンピックを中心に取材するスポーツライター

北海道大学卒業後、スポーツ新聞記者を経て、06年からフリーのスポーツライターとして取材活動を始める。サッカー日本代表、Jリーグのほか、体操、スピードスケートなど五輪種目を取材。AJPS(日本スポーツプレス協会)会員。スポーツグラフィックナンバー「Olympic Road」コラム連載中。

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