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この選手が記録した「2試合連続の満塁本塁打」がそれまでの25人と違う点は…

宇根夏樹ベースボール・ライター
ルイス・ウリーアス(ボストン・レッドソックス)Aug 17, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ルイス・ウリーアス(ボストン・レッドソックス)は、ここ2試合とも、満塁の場面でホームランを打っている。1本目は8月17日の7回表、2本目は19日の2回表だ。

 ナ・リーグとア・リーグにおいて、2試合続けて満塁本塁打は、見落としがなければ、ウリーアスが延べ26人目。ベーブ・ルースは、1927年と1929年に記録している。1試合に2本の満塁本塁打を打った選手は、ここには含めていない。

筆者作成
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 これまでの25人とウリーアスには、いくつかの違いがある。ウリーアスは、8月17日と19日の間、18日の試合には出場していない。満塁本塁打は、自身の出場としては2試合連続ながら、チームが行った2試合連続ではない。

 ウリーアスの前の25人は、いずれも、チームの連続する2試合で満塁本塁打を記録した。例えば、1962年の5月6日と9日に打ったブルックス・ロビンソンの場合、その間の7日と8日にボルティモア・オリオールズは試合を行っていない。ロビンソンは、1955年から1977年まで、オリオールズ一筋にプレーした。ちなみに、ロビン・ベンチュラの2試合連続は、1999年5月20日のダブルヘッダー1試合目と2試合目だ。

 また、ウリーアスは、8月17日も19日も「9番・二塁」だった。2試合連続の満塁本塁打を、どちらも9番打者として記録した選手は、他にはいない。

 シーズン途中の移籍後に、2試合続けて満塁本塁打も、ウリーアスだけだ。8月1日のトレードまで、ウリーアスはミルウォーキー・ブルワーズにいた。

 マイク・ピアッツァは、1998年に3チームでプレーしているが、2試合連続の満塁本塁打は、4月9日と10日ということからも窺えるとおり、移籍後ではない。5月にトレードで2度移籍。14日にロサンゼルス・ドジャースからフロリダ・マーリンズ、22日にマーリンズからニューヨーク・メッツへ移った。

 なお、今シーズン、ウリーアスがトレードの前に打ったホームランは、出場20試合でソロ本塁打が1本だった。もっとも、2年前には、150試合で23本塁打を記録している。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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