Yahoo!ニュース

東京ヤクルト以外のセ5球団は借金2以上。これまでに2位以下がすべて負け越したシーズンはあるのか

宇根夏樹ベースボール・ライター
首位の東京ヤクルトと2位の読売との差は13ゲーム June 19, 2020no(写真:ロイター/アフロ)

 現在、読売ジャイアンツは、リーグ2位に位置している。ただ、借金2を抱え、勝率は.489(44勝46敗1分)だ。その下にいる4球団の借金は、読売よりも多い。阪神タイガース、広島東洋カープ、横浜DeNAベイスターズは、借金3ずつ。中日ドラゴンズの借金は、11を数える。

 まだ、レギュラーシーズンは途中だ。読売は91試合を終えたところなので、あと3分の1以上が残っている。他の球団は、90試合に達していない。ただ、このまま、2位以下の球団がすべて負け越してシーズンを終えれば、史上初となる。

 これまで、リーグ2位の球団が勝率.500未満だったことは一度もない。勝率.520未満のリーグ2位は、以下のとおりだ。この他に、1リーグ時代の1949年は、阪急ブレーブスが勝率.519(69勝64敗3分)で2位に位置した。

筆者作成
筆者作成

 各シーズンのリーグ2位のなかで、最も勝率が低かったのは、どちらも勝率.507(71勝69敗3分)を記録した、2016年の読売と2019年の横浜DeNAだ。両球団は、貯金2も、リーグ2位の最少タイ。1967年の西鉄ライオンズと1998年の日本ハム・ファイターズに、1990年の広島東洋と並ぶ。

 ちなみに、2016年の読売も2019年の横浜DeNAも、クライマックス・シリーズは、ファースト・ステージで3位の球団に敗れた。2016年の3位は勝率.493(69勝71敗3分)の横浜DeNA、2019年の3位は勝率.504(69勝68敗6分)の阪神だった。

 なお、勝率.500未満でクライマックス・シリーズ進出は、2016年の横浜DeNAなど、6球団を数える(2004~06年にパ・リーグが実施したプレーオフを含めると7球団)。負け越しのリーグ2位は皆無なので、いずれも3位だ。それについては、こちらで書いた。

「負け越してCS進出の球団は、そこから勝ち上がったのか。今年の読売は3位ながら借金1」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

宇根夏樹の最近の記事