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リーズナブルに湯治を楽しむ!「連泊でゆっくり過ごせる温泉地」5選(西日本編)

高橋一喜温泉ライター/編集者

気づけば季節はすっかり冬の気配。温泉旅行の計画を立てている人もいるだろう。

ただ、日帰りや1泊2日では「忙しくなくてゆっくりできなかった」「行って帰ってきただけでかえって疲れた」と感じることはないだろうか?

移動や周辺観光などに時間を費やせば、どうしても温泉宿や温泉施設でゆっくりする時間は少なくなる。早めにチェックインしたとしても、食事や睡眠の時間を除けば温泉に浸かって心からリラックスできる時間は限られる。

本気で温泉に入って心身をリフレッシュさせようと思えば、2泊以上の連泊が理想といえるだろう。

とはいえ、連泊すれば宿泊料金が高くなってしまうのが玉に瑕。そこで選択したいのがリーズナブルに滞在できる温泉地。具体的にいえば、「素泊まりOKの宿がある」「宿の外にリーズナブルな飲食店がある」「湯治プランがある」など旅の自由度が広がる温泉地だ。

そこで今回は、連泊でゆっくりしやすい温泉地を西日本エリアに絞って5カ所紹介したい。

長湯温泉(大分県)

里山の風景が和む温泉地。同じ大分県内の別府や由布院などと比べて、インバウンドも少なめで静かな環境が魅力だ。炭酸泉という貴重な泉質が湧くだけでなく、温泉施設はいずれも源泉かけ流しである。小規模旅館や湯治客用の宿も多いので、ひとり旅でもゆっくり時間を過ごすことができる。比較的なリーズナブルな宿もあるため、連泊して湯治に励む人も少なくない。

俵山温泉(山口県)

知名度では同じ長門市にある長門湯本温泉に譲るが、俵山温泉はどこか懐かしさを感じる素朴な温泉地だ。もともと湯治文化が根づいており、長期滞在する人が多い。各旅館の宿泊客は街の中心にある共同浴場に通うのが俵山のスタイル。共同浴場「町の湯」「白猿の湯」は源泉かけ流しの湯船をもつ。ひとり静かな時間を過ごすには最適な環境である。

別府温泉郷(大分県)

まるで「温泉のテーマパーク」ともいえるほど多彩な入浴施設がそろう別府は、街全体が温泉街。ホテル、旅館、湯治宿など宿泊施設は400軒ほどにのぼるので、連泊でも宿泊先の選択肢は多い。快適な旅をしたいなら「旅館・ホテル」、温泉文化にどっぷりつかりたいなら「湯治宿・民宿系」というように使い分けも可能だ。共同浴場があちこちにあるので、温泉が付いていない民宿やビジネスホテルでリーズナブルに滞在するという選択肢もある。素泊まりプランを提供する宿も多い。特に鉄輪温泉には昔ながらの湯治宿が多く、連泊で湯治をする人も多い。

日奈久温泉(熊本県)

昭和レトロな雰囲気が魅力の温泉街には、15軒ほどの旅館と2軒の共同浴場、日帰り専門の温泉もある。もともと湯治場の性格をもつ温泉地なので、華やかさはないが、静かで落ち着いた湯の街情緒を味わいたい人にはおすすめ。共同浴場「ばんぺい湯」のほか、気軽に入浴できる温泉も充実しているため、ひとり旅でも臆することはなく滞在できる。

三朝温泉(鳥取県)

三徳川に沿って形成される三朝温泉は、日本有数の放射能泉の名湯として知られる。昔はストリップ劇場のある歓楽温泉として賑わったが、現在は昭和レトロを醸し出す落ち着いた温泉地である。大型旅館から小規模旅館までバランスよく存在するので、ひとり客でもニーズに合わせて予約をとりやすい。飲食店も多く、リーズナブルに素泊まりを選んでも困ることはない。湯浴み客が立ち寄る名物が河川敷にある「河原風呂」。古き良き時代を思い起こさせる混浴の露天風呂だ。

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温泉ライター/編集者

温泉好きが高じて、会社を辞めて日本一周3016湯をめぐる旅を敢行。これまで入浴した温泉は3900超。ぬる湯とモール泉をこよなく愛する。気軽なひとり温泉旅(ソロ温泉)と温泉地でのワーケーションを好む。著書に『日本一周3016湯』『絶景温泉100』(幻冬舎)、『ソロ温泉』(インプレス)などがある。『マツコの知らない世界』(紅葉温泉の世界)のほか、『有吉ゼミ』『ヒルナンデス!』『マツコ&有吉かりそめ天国』『スーパーJチャンネル』『ミヤネ屋』などメディア出演多数。2021年に東京から札幌に移住。

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