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京都国際高出身の31歳右腕 1軍に再昇格し1回ヒヤヒヤの無失点<韓国KBOリーグ>

室井昌也韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表
9回のマウンドに上がったヒョン・ドフン(写真:ロッテジャイアンツ)

30日のKBOリーグは2試合が18時30分開始のナイトゲームで行われた。

キウムヒーローズ-ロッテジャイアンツ(コチョク)は8-2でロッテが逃げ切り勝利した。敗れた最下位10位のキウムは4連敗となった。

この試合の9回裏、ロッテは5番手投手として、この日1軍に再昇格したヒョン・ドフンがマウンドに上がった。ヒョン・ドフンは打者5人に対し3四球で2死満塁とするも、2番キム・ヘソンをセカンドゴロに打ち取り無失点でゲームセットとなった。

ヒョン・ドフンはプロ7年目の31歳。高校進学時に日本に渡って京都国際高に入学。九州共立大、NOMOベースボールクラブを経て帰国し、独立リーグのパジュチャレンジャーズでプレーした。

2018年にトゥサンベアーズで育成選手としてプロ生活をスタート。名前をヒョン・ギヒョン(玄奇亨)から改名した。1年目に初登板初先発するも負け投手に。以後、戦力外、軍服務、再入団を経験。故障もあって2022年オフに2度目の戦力外になった。

2023年にロッテにテスト入団。ファームで32試合に登板するも1軍出場はなく、今季3年ぶりに1軍のマウンドに上がった。今季のここまでの成績は8試合0勝1敗、防御率9.00。通算では16試合0勝2敗、防御率9.55。

映像:ヒョン・ドフンの9回裏の投球(KBO公式YouTubeチャンネル)

◆「京都国際高OB『想像したこともなかった』」

今年の「夏の甲子園」で京都国際高野球部が初優勝。同校OBでトゥサンのシン・ソンヒョンスコアラー(元広島)は「信じられない」と驚きを隠さなかった。また千葉ロッテでキム・テギュン元選手の通訳を務めるなど、球界で活動したキム・ヨンロンさんも「想像したこともないことが起きた。感動した」と後輩の偉業をたたえた。

(関連記事:京都国際高からカープ入りした韓国人選手 母校の甲子園初出場に「誇らしい」

(関連記事:加藤初、金泰均らを支えた通訳が歩む第2の人生

◇8月30日(金)の結果

・キウム 2 - 8 ロッテ(コチョク)

 勝:チョン ヒョンス

 敗:キム ユンハ

・KT 7 - 11 LG(スウォン)

 勝:エンス

 敗:オム サンベク

⇒ KBOリーグ公式戦日程と結果(ストライク・ゾーン)

⇒ KBOリーグ順位表(ストライク・ゾーン)

※本記事は韓国KBOリーグ各球団から写真使用の許可を得て掲載。連日、KBOリーグの結果をお伝えしています。

韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表

2002年から韓国プロ野球の取材を行う「韓国プロ野球の伝え手」。編著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』(韓国野球委員会、韓国プロ野球選手協会承認)を04年から毎年発行し、取材成果や韓国球界とのつながりは日本の各球団や放送局でも反映されている。その活動範囲は番組出演、コーディネートと多岐に渡る。スポニチアネックスで連載、韓国では06年からスポーツ朝鮮で韓国語コラムを連載。ラジオ「室井昌也 ボクとあなたの好奇心」(FM那覇)出演中。新刊「沖縄のスーパー お買い物ガイドブック」。72年東京生まれ、日本大学芸術学部演劇学科中退。ストライク・ゾーン代表。KBOリーグ取材記者(スポーツ朝鮮所属)。

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