「子供がお店の物を壊してしまった」-コスパのよい保険でリスクに備える方法
8月13日に岡山県にある和風カフェがツイッターに投稿した「当面のあいだ開店から17時まで0歳児を除く未就学児連れのお客様のご入店をお断りさせていただきます」というツイートが波紋を呼んでいます。
「子連れだと、迷惑をかけてないか心配」
「わざわざ子連れ可能か調べて入らないといけない」
「万一、子供がお店の物を壊してしまったら」
子供を連れての外出がますます不安になった出来事なのではないでしょうか。筆者も3歳の子供を育てる母親ですが、小さな子供は親が予想もできない動きをするものです。子供が2歳だった時、習い事のスクールに設置されている備品を倒して壊してしまったことがありました。その時、すぐに店舗に謝り、「あるもの」があったので事故を円満に解決させることができました。
■いざという時の「保険」は身を守る
「あるもの」とは保険です。こちらも店舗側も保険に入っていたのでお互いにイヤな思いをせずに円満に事件を解決させることができ、その後もよい関係を保つことができています。事故後に壊れた備品の写真を撮らせてもらい、保険会社に電話をして必要な処理を確認しました。ただ、この時は店舗側も保険をかけていたので、こちらが保険を利用せずに済みました。もし店舗側が保険をかけていなければ、こちらに修理代などを請求する可能性もあったと思います。実際に子供が売り物を壊してしまって、代金を支払った経験もあります。
私達は日常生活を営んでいても、このような様々な事故のリスクにさらされています。損害賠償請求をされる場合、その金額は大きく、貯金だけでは対応できないことがあります。そこで活躍をするのが損害保険になります。
家族全員を日常のトラブルから守る保険として使えるのが「個人賠償責任保険」です。日常生活で偶然発生した事故により、他人の身体に障害を与えたり、他人の財物を破損させたことで法律上の損害賠償責任を負った場合、賠償金を補償する保険になります。
■こんな時にお金が出る 個人賠償責任保険
個人賠償責任保険の対象は「子供が売り物の商品を落として割って代金を請求されてしまった」「飼い犬が他人にかみついてケガをさせてしまった」など幅広いです。契約者本人以外に、同居の親族などもカバーするのが特徴です。保険金の上限は1億円が中心で、年間保険料は2000円程度です。自動車保険や火災保険や傷害保険の特約としてすでに契約している方も多いので契約済みかどうか確認をしてみましょう。個人賠償責任保険が役に立つ主な事故例は以下のようなケースです。
<個人賠償責任保険が役に立つ主な事故例>
・子供がキャッチボールをしていて隣家の窓ガラスを割った
・買い物中に高価な商品を壊してしまった
・子供がケンカをして近所の子供にケガをさせてしまった
・子供がいたずらをして他人の車に傷をつけた
・自宅の窓から過って物を落として、下を歩いていた人にケガを負わせた
・自転車で人にぶつかってケガを負わせてしまった
・マンションで洗濯機の排水ホースが外れて階下に水漏れをおこした
・立食パーティーでトレーにのっていた食事を落として人のドレスを汚した
・友達を招いたホームパーティーで出した食事が原因で食中毒を起こした
・スキーをしていて他人にケガをさせた
・ペットが他人にケガを負わせた
個人賠償責任保険の対象にならないケースもあるので覚えておきましょう。例えば、他人から借りている物を壊してしまった場合、別途保険が付いていなければ補償の対象にはならないのが一般的です。その他には、同居する親族に対する損害賠償責任やケンカも対象外です。また、職務上の業務遂行に直接起因するような事故や車両の所有や使用により発生した事故も対象外です。
示談交渉サービスは付いている場合とそうでない場合もあります。契約時に確認が必要です。現在どのような契約になっているのか、どのようなケースが対象になるのか分からないという場合は保険代理店に問い合わせてみるとよいでしょう。
いかがでしょうか。このような保険に入っており、いざとなれば保険があるという認識があれば、万一の際にスマートな振る舞いができるはずです。保険に入っていないと、「高額請求されたらどうしよう」という強い不安からいけないとは分かっていても反射的に逃げてしまうこともありえます。店舗側も損害の負担に加えて不快な思いをすることになってしまうと両者とも不幸になってしまいます。
保険に入っていれば、子供が過ってお店の物を壊してしまった場合でもすぐに店舗側と保険会社に相談をし、問題を解決させることができるはずです。この個人賠償責任保険は保険料が安い上に保険金の上限額が高くコスパがよい保険でお金のプロは加入している人が多いのです。未加入の場合はぜひとも検討してみてください。