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【京都市】東山区 京のお盆『精霊迎え』で「六道珍皇寺」の鐘ついてご先祖様の霊をお迎え♪

高津商会RICALIFE&文化芸術☆プロデューサー/ジャーナリスト(京都市)

京都のお盆は忙しいのです。

盂蘭盆(うらぼん)を控えた8月7〜10日の期間にご先祖さまの霊をお迎えに行きます。

まず、私たちは東山の『六道珍皇寺』さんに行きます。

小野篁卿がいらっしゃった旧跡で、閻魔大王の像があることでも知られる「六道珍皇寺」さん。

小野篁とは、閻魔大王の冥官であったひとで、夜な夜な「六道珍皇寺」にある井戸からあの世へ通っていた人です。

「ご精霊さん」には、順番があります。特に初盆を迎えるかたは、この順番通りにした方がいいそうです!

まず、境内に入ると高野槙やほおづきが売られています。

これらを手に境内に入ります。

ご本堂で、水卒塔婆に戒名を書いてもらいます。

戒名が書かれた塔婆を持って、鐘をつきにいきます。

精霊迎え」とは、お盆に先祖の霊が冥土から戻る際に、六つの道に迷うことなく加護し迎える盂蘭盆会の行事で、「お精霊(しょらい)さん」と呼んだり、「六道まいり」といわれ、京都では伝統行事の一つ。

鐘をつく列がこの井戸のところまで伸びてました。

8日の午前中ですでにこのお井戸の扉のところまで、「精霊迎え」の鐘をつく列が並んでいるとは!

裏にあるこの井戸で、小野篁はあの世からこの世に戻ってこられていたそう。

「黄泉がえりの井」と書かれた扉はしっかり閉められています。

今年は暑い日々が続く中、比較的マシだった今朝でもかなりの方が並んでいました。

「迎鐘」の紐を思いっきり引いて、ご先祖様に無事家まで帰ってきてもらえるように願います。

ご本堂も忙しそう!薬師如来さまがご開帳されています。

ローソク小100円、大200円でご先祖様の霊をお迎えすると同時にお薬師様にご挨拶します♪

卒塔婆をおせんこうの煙で清めます。

清めた卒塔婆を、お地蔵様のいらっしゃる前にある水で清めます。

清めるのに使うのが、高野槙。

お地蔵さまにお盆のお供えがされていました。

とにかくお天気に恵まれた日でした。

「六道珍皇寺」の御本尊は、秘仏「薬師如来(薬師瑠璃光如来)」(重要文化財)で、藤原期を代表するもの。

いまは130年ぶりに修復にお出かけされているそうです。

説明書きにもしっかりと伝説について書かれています。

「六道珍皇寺」さんで「六道まいり」しながらお精霊さんで先祖のお霊をお迎えにあがり、8月16日の五山の送り火(東如意ヶ嶽の大文字、松ヶ崎西山・東山の妙法、西賀茂船山の船形、衣笠大北山の左大文字と鳥居)の火とともに、あの世へお戻りになります。

過去記事をご参照ください→ 京の盂蘭盆は『六道珍皇寺の六道まいり』で「ご精霊さん」♪

伝統行事として長年続く京都のお盆の行事。背筋がピシッとするような気がしますね。

六道珍皇寺
京都市東山区松原通東大路西入ル
六道まいり/8月7日~10日
電話:075-561-4129

LIFE&文化芸術☆プロデューサー/ジャーナリスト(京都市)

京都で生まれ育つ。世界各地を周遊、欧米中心に20年ほど滞在し京都に帰還。日本のコアな伝統文化や芸能、神社仏閣や裏歴史、催事らを国内外の旅サイト・雑誌・新聞で執筆。経験に基づく“陰謀説”の電子書籍出版あり。フォトジャーナリスト、写真映像家、音楽・イベントプロデューサー、特殊ツアープロデュース・ガイドから日本庭園庭師までマルチに活躍。日本映画の発祥時より美術に携わってきた”ジャパニーズハリウッド”京都太秦にある老舗『髙津商会』にて映画・美術装飾・アート&エンタメ、海外事業に携わりつつ伝統文化・芸能などに関わる史実や古美術らについて勉強中。『京愛』や『日本愛』を深め世界進出を夢見る毎日。

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