桜も見納め 7日は広く大荒れの天気
春の嵐は毎年のことですが、この桜の時期の雨風は、一層、憎たらしく思えます。明日(7日)は広い範囲で天気が荒れる模様で、すでに桜が満開を迎えた所では、花が一気に散ってしまうかもしれません。
7日の天気
現在、中国・揚子江付近に低気圧と前線があります。湖北省では24時間で、月間降水量をゆうに超える250ミリの雨が降りました。
今後、低気圧と前線は東に進み、今夜から西日本では雨風が強まる見込みです。局地的には一時間で40ミリを超えるような雨が降り、沿岸部では平均で20メートルを超えるような強風が吹く恐れがあります。
明日(7日)には、低気圧がさらに発達し、東日本や北日本でも天気は大荒れ、風が強まります。また寒冷前線が通過する際に一時的に雨が強まり、落雷や突風にも注意が必要です。
韓国でも桜散る
韓国でも桜がすでに開花しています。済州島や釜山などでは3月下旬にはすでに開花していましたし、ソウルでは先週土曜(2日)例年よりも一週間ほど早く桜が開花しました。韓国でも、今夜から同じように風雨が強まるために、桜にとって無情な嵐となるでしょう。
花散る風速
ところで、桜の花びらはどのくらいの風で飛んでしまうのでしょうか。
ウェザーニュース社の桜プロジェクトは、風速と花びらが散る様子との関係を、定量的に表しています。なんでも、風速が1~2メートルでは桜の花がちらちらと散り、4~5メートルになると、はらはらと散るのだそうです。そして6メートルを超えると、花びらが吹き荒れる状態となって散ってしまうというのです。
咲き始めの桜は風雨にも耐えられるでしょうが、すでに満開を迎えているような桜は、明日の風雨で相当散ってしまいそうです。
"散る別れこそ悲しかりけれ"
昔の歌人は、桜が散っていく、この時期の思いをこう詠っています。
ながむとて/花にもいたく/馴れぬれば/散る別れこそ/悲しかりけれ(西行)
訳:心を込めて桜の花を眺めていると、すっかり親しんできた。だから花が散る頃になると、別れなければならないので、とても悲しい。
春の訪れに花を添えてくれた、桜との別れが少し寂しく感じられます。