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「ネイマールの大会」の終幕、ブラジルW杯は「メッシの大会」となるか

浅野祐介ウォーカープラス編集長

ネイマールの大会。負傷離脱したエースのために優勝を誓った開催国ブラジルの挑戦は、歴史的大敗で幕を閉じた。

1-7で敗れた準決勝のドイツ戦後、累積警告により出場停止となったチアゴ・シウヴァに代わりキャプテンマークを巻いたダヴィド・ルイスは涙を浮かべつつ、こう語った。

「様々なことに苦しんでいる人々に喜びを与えたかったけど、残念ながら、それはかなわなかった。ブラジルのみんなに謝りたい。みんなの笑顔が見たかった。ブラジルの人々がサッカーでどれほど幸せになるか、それは誰もが知っている」

1990年イタリア大会以来、24年ぶり4回目の優勝に王手をかけたドイツ。その王手に待ったをかけるのは、オランダかアルゼンチンか。前回ファイナリストのオランダと、1986年大会以来3度目の優勝を目指すアルゼンチンが日本時間10日5時にキックオフを迎える。

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ワールドカップでのオランダとアルゼンチンの対戦は今回が5度目で、オランダの2勝1分け1敗。今大会の歩みを振り返ると、グループリーグのスペイン戦では5バックを採用し、カウンターに徹することで大勝を飾り、準々決勝のコスタリカ戦ではPK戦用にGKを交代し、見事勝利を収めるなど、ファン・ハール采配の元で、したたかな強さを見せつけるオランダに対し、メッシ中心のサッカーを貫くアルゼンチンは、メッシを生かす“陰の立て役者”であるディマリアが準々決勝のベルギー戦で負傷交代を強いられ、陣容に不安を残す。

おのずと増すであろうメッシの負担。準々決勝で今大会初ゴールを挙げたイグアインのパフォーマンスもカギを握りそうだが、この苦しい状況を打開する活躍を見せれば、この大会が「メッシの大会」と呼ばれる可能性が一気に高まる。

初の世界一を目指す“神の子”

【今大会の成績】

■オランダ

戦績:

グループリーグ第1節 スペイン1-5オランダ

グループリーグ第2節 オーストラリア2-3オランダ

グループリーグ第3節 オランダ2-0チリ

ベスト16 オランダ2-1メキシコ

準々決勝 オランダ0(4PK3)0コスタリカ

チーム内得点者:

アルイェン・ロッベン/3得点

ロビン・ファン・ペルシー/3得点

メンフィス・デパイ/2得点

クラース・ヤン・フンテラール/1得点

レロイ・フェル/1得点

ウェズレイ・スナイデル/1得点

ステファン・デ・フライ/1得点

■アルゼンチン

グループリーグ第1節 アルゼンチン2-1ボスニア・ヘルツェゴビナ

グループリーグ第2節 アルゼンチン1-0イラン

グループリーグ第3節 ナイジェリア2-3アルゼンチン

ベスト16 アルゼンチン1-0スイス

準々決勝 アルゼンチン1-0ベルギー

チーム内得点者:

リオネル・メッシ/4得点

ゴンサロ・イグアイン/1得点

マルコス・ロホ/1得点

アンヘル・ディマリア/1得点

ウォーカープラス編集長

編集者/KKベストセラーズで『Street JACK』などファッション誌の編集者として活動し、その後、株式会社フロムワンで雑誌『ワールドサッカーキング』、Webメディア『サッカーキング』 編集長を務めた。現在は株式会社KADOKAWAで『ウォーカープラス』編集長を担当。2022年3月にスタートした無料のプレスリリース配信サービス「PressWalker」では、メディアの観点から全プレスリリースに目を通し、編集記事化の監修も担当。

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