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千賀が再び離脱したメッツは、トレードで先発投手を獲得する!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
千賀滉大(ニューヨーク・メッツ)Jul 26, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ニューヨーク・メッツは、シアトル・マリナーズからリリーフ投手のライン・スタニックを獲得した。続いて、ワシントン・ナショナルズから外野手のジェシー・ウィンカーを手に入れたようだ。ESPNのジェフ・パッサンらによると、健康状態の確認が終わり次第、問題がなければ、正式に移籍となるらしい。

 さらに、メッツは、予定していなかったローテーションにも、新たな選手を加えるかもしれない。

 7月26日にシーズン初登板の千賀滉大は、6回表の先頭打者を一塁フライに仕留めた際、一塁のカバーに入ろうと走り出した直後に、左のふくらはぎを痛めて降板した。MLB.comのアンソニー・ディコモらによると、レギュラーシーズン中の復帰は難しいという。

 ポストシーズンで投げることはできるのかもしれないが、メッツは、ワイルドカードをゲットできるかどうかのボーダーライン付近に位置している。

 現時点のローテーションには、ルイス・セベリーノショーン・マネイアホゼ・キンターナデビッド・ピーターソンの4人に、千賀と入れ替わる形で7月27日に再昇格した、タイラー・メギルが並ぶ。離脱しているのは、千賀だけではない。7月3日の再昇格後に4登板のクリスチャン・スコットは、右肘の靱帯を痛めた。うまくいっても、復帰できるのは9月に入ってからだろう。

 セベリーノ、マネイア、キンターナは、ここまでに、いずれも20登板。それぞれの防御率は、3.58,3.74、4.02だ。昨年11月に腰の手術を受けたピーターソンは、5月下旬のシーズン初登板から、9試合に投げ、防御率3.14を記録している。

 一方、メギルは、7月27日の6イニング4失点(自責点4)を含め、故障者リスト入りとAAA降格を挟み、9登板で防御率5.20だ。

 ポストシーズンへ進むためには、昨シーズンの千賀まではいかなくても、メギルに代わる先発投手が必要なように思える。おそらく、7月30日のトレード・デッドラインまでに動くはずだ。メッツが誰を手に入れるのか、あるいは手に入れようとするのか、現時点ではまだわからないが、菊池雄星(トロント・ブルージェイズ)も、候補の一人だろう。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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