HSP必見!「不安障害」と併発しやすい病と不安の原因と対処法について解説
こんにちは、精神科医しょうです。
病的な不安や恐怖を主症状とする病気を「不安障害」と言います。
不安障害は、急性の強い不安発作が起こるのが特徴の「パニック障害」や人と会うことに恐怖を感じる「社交不安症」、特定のものを強く恐れる「限局性恐怖症」、どのような状況においても不安で苦しくなる「全般性不安障害」などがあります。
主にストレスが原因で発症するとされていますが、脳の働きや遺伝なども関係しているものと考えられておりHSPさんの場合は、気質や性格が影響している可能性があると言えるでしょう。
これらの不安障害を発症する引き金として、共通しているものは「強い不安」だと言えます。
ここ数年、不安を抱える人が多くなっているように感じており、不安によるストレスから、体調不良に陥って外来を訪れる患者さんの数も増加傾向です。
そこで今回は、不安障害を予防するための不安に関する対処の仕方について、考えてみたいと思います。
不安障害と併発しやすい病とは?
多くの方は「不安くらいで」と感じてしまい、医療機関を受診するタイミングが遅れてしまうことがあります。
結果、症状が進行したり別の病を併発してしまったりなどで、治療に時間がかかってしまうこともあります。
では、適切な治療を受けずに、そのまま生活を続けていた場合、状況によってはどのような病を併発しやすいのでしょうか?
・自律神経失調症
生活習慣の乱れから、体のバランスをつかさどる自律神経が乱れることで、疲れやすくなったり、頭痛やめまいを感じる機会が増えたりする可能性があります。
・アルコール依存
不安を紛らわせるために、アルコールの摂取量が増える可能性が考えられます。
・PTSD
たとえば、パニック発作が起こった時の恐怖がよみがえり、体調不良や不眠につながるなどの恐れがあります。
・うつ病
不安を感じる度に、自分を責め続け、意欲や思考の低下を招いてしまいます。
自分は価値のない存在だと思うようになり、希死念慮を抱くこともあるため、注意が必要です。
上記以外にも併発しやすい病があるかと思いますので、何らかの異常や強い不安に苛まれる場合には、早めに医療機関を受診するようにしてくださいね。
「不安」になる原因と対処の仕方は?
思うように物事が進まない時や対人関係がギクシャクしている時などは、誰でも心に不安や恐れといったマイナスの感情が増え、負のエネルギーでいっぱいになってしまいます。
負のエネルギーが多いと、自然とマイナス思考に陥り、悪い方へイメージが膨らんでしまいます。
この状態が長く続くと、心の中で負のエネルギーがどんどん増える悪循環に陥ることになり、ツイてないことばかりが起こるようになってしまうことも…。
結果的に、不安が膨らみ、気がつけば四六時中、不安でいっぱい…ということになり、不安障害を発症してしまうことになります。
では、負のエネルギーを増やさないためには、どうしたらいいのでしょうか?
・不安を観察してみる
まずはマイナスの感情を生み出している不安の正体が何か、考えてみましょう。
正体が分かれば、意外と平気で「なんだ、こんなことだったのか」と思うこともよくあります。
不安になった時には、マイナスの感情で心がいっぱいになる前に「何に対して不安を感じているのだろう?」と立ち止まり、その正体を観察してみるようにしてみましょう。
・人の不安を背負い込まない
HSPさんは人に共感し過ぎるという特性があります。
確かに身近な人を思いやることは、とても大切なことですが、他人の代わりに悩んだとしても、問題は何も解決しません。
また、自分の心がマイナスの感情でいっぱいの時は、他人を助ける余裕はありませんよね。
ですから、人の不安に影響を受け過ぎず、自分の気持ちと他人の気持ちを分けて考えるように努めましょう。
方法としては、頭の中で自分と他人を思い描いて、その中央に線を引くイメージを持つと分かりやすいかもしれません。
不安になったら、「これは自分の不安?それとも他人の不安?」とチェックしてみるようにしましょう。
・思い込みで判断しない
仕事のこと、将来のこと、対人関係など、自分ではコントロールできないことが多いため、つい自分の中で明確な答えを持ってしまいがちです。
そして「こうに違いない」「きっとそうだろう」などと、自分の中で物差しを作り、すべてを決めつけた結果、不安になることがあります。
自分が不要な思い込みを持っていると感じた時は、まずはそのことを自覚してみましょう。
「そうなる可能性があるかもしれないが、そうならない可能性もある。」と、幅広い考え方をすることで、不安に振り回される機会が減るのではないかと思います。
まとめ
今回は不安障害と併発しやすい病と、不安の原因と対処の仕方について触れる内容としました。
不安は生きて行く上で、危険を回避するためのメッセージでもあるため「たんなる不安」ととらえず、長く続く場合は医療機関で相談するものだという認識を持っていただけたら、いいかと思います。
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