筆者による受賞コメント：拙稿を月間MVAに選出していただき、誠にありがとうございます。教員勤務実態調査の速報値を、2日間にわたりその細部を読み込み、文科省にも問い合わせをおこない、記事を執筆しました。今回、速報値から得られる正負の情報をうまく書き分けることに気をつかいました。まず、相対的に学校内の業務時間が減ったことは喜ばしいことです。一方で教員は仕事を持ち帰っているので、持ち帰り業務を含めて絶対的な「過労死ライン」から業務時間数の多さを問題視しました。今後も、持ち帰り業務に注目して情報を発信していきたいと思います。（内田良）

選出理由：教員特有の残業形態である「持ち帰り業務」にフォーカスし、教育現場の過酷な勤務実態を指摘した記事です。2022年度の教員勤務実態調査で「過労死ライン」を超えている教員が中学校で36.6％にのぼることが判明する中、実質的な残業である「持ち帰り業務」の時間も含めると、なんと教員全体の平均値が過労死ラインを超えてしまっていると筆者は指摘します。教育の現場を守るため、私たちが継続してこの問題を考え続ける必要性を伝えてくれた1本です。

筆者による受賞コメント：自治体のコラボ企画に関しての記事は、その開催状況や参加者の感想などを知らせるものがほとんどです。今回は、舞台裏である自治体の担当者の方のお話を聞き、どのように企画を進めていったかに焦点を合わせてみました。相模原市に関しては、以前にも「“推し土産スイーツ×プロレスラー”　相模原市のユニークな挑戦」という記事で紹介させていただきました。地域の商店、企業との連携を大切にして、それを基盤に外部とのコラボを進めていくという相模原市の姿勢は、地域経済振興が急務となっている自治体にとっても重要なものです。今回の記事は、どちらかというと自治体で地域振興に関係されている方たちを念頭に置いて執筆したものであり、そうした少し狭い対象に対する記事に月間MVAをいただけたことを心より感謝いたします。（中村智彦）

選出理由：アニメやゲームを活用した地域おこしは今では一般的ですが、この記事では神奈川県の相模原市が、作品の「聖地」ではない中で、コラボを企画した取り組みを紹介しています。このキャンペーンでは予想を超える人が実際に街を訪れたといいますが、その要因となったSNSを活用したアイデア募集、市内の事業者との連携、作品への敬意を持ってファンに協力を仰ぐ姿勢は、地域活性化に頭を悩ませる地方の人たちの参考となり得そうです。

筆者による受賞コメント：発育性股関節形成不全（先天性股関節脱臼）で重要なことは2つです。それは、予防と早期発見です。抱っこのしかた、おむつの替えかた、そして注意すべき症状を知っておくだけで、子どもの健康が守られる可能性があります。今回の記事とコメントを通して、発育性股関節形成不全の予防と早期発見の知識が広まることを期待しています。（岡本光宏）

選出理由：赤ちゃんの股関節の脱臼について、記者が取材した実態や予防法を伝える記事へのコメントです。医師による直接の言及がない記事に、小児科医として現在の病名解説を入れながら、親の対処法をわかりやすく提示してくれました。脱臼症状の見分け方については記事にないポイントも補足。コメントを読んだユーザーは、子育ての不安をひとつ取り除くことができたのではないでしょうか。

筆者による受賞コメント：コロナ災禍を避けるかのようにアウトドアアクティビティに興味を持つ方が増えたこの数年ですが、自然環境は美しさや素晴らしさだけでなく、容赦ない厳しさや危険、快適な生活に慣れた現代人には不快不愉快な部分があるということを忘れがちです。素晴らしい交通手段、装備、情報をもってしても、私たちの想定とは違う現象に翻弄されることを受け入れなければなりません。安全という線を自分で探って自分で決める、アウトドア体験を通じて自身の能力を高めてほしいという思いを込めてコメントを書かせていただいています。（加藤智二）

選出理由：神奈川県相模原市のキャンプ場で木が倒れ、下敷きになった女性が死亡した痛ましい事故の速報に対するコメントです。倒木の原因分析やメカニズムのみならず、注意すべき樹木の特徴や確認ポイントなども詳しく解説。アウトドアを楽しむ人が増える季節を迎えるなか、専門家ならではの実践的な安全対策をユーザーに示してくれました。