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加藤智二

加藤智二

認証済み

日本山岳ガイド協会認定山岳ガイド・カメラマン

報告

お怪我された方の回復とお亡くなりになった奥様のご冥福をお祈りします。屋外活動では落石、落木、落雪への注意は欠かせません。落石は岩石という点から気にする方も多いですが、落枝や倒木の直撃も致命的になる危険が大きいです。キノコなどが着生している樹木は枯死していることがほとんどです。菌類の働きでセルロースが徐々に分解され、土に還っていく自然のサイクルです。樹木に手を振れ、軽く叩き、必要に応じて軽く揺すってその朽ち果て具合を確認することも大切です。低気圧通過時の強風で揺らされて倒壊することや枯木でなくても樹冠が大きく葉が多いと、降雨後の水分が溜め込みやすく、春の湿雪の着雪でも重量バランスを崩すことでも倒壊することもあります。繰り返し負荷が掛かり落枝、倒木に至ったものかもしれません。自然界においては倒木は自然サイクルです。管理されていないエリアでの登山などでは長時間同じ場所に留まらないことも大切です。

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コメンテータープロフィール

加藤智二

日本山岳ガイド協会認定山岳ガイド・カメラマン

ネパール・パキスタン・中国の8000m級ヒマラヤ登山を経験。40年間の登山活動で得た登山技術、自然環境知識を基に山岳ガイドとして活動中。ガイド協会発行「講座登山基礎」、幻冬舎「日本百低山 日本山岳ガイド編」の共同執筆。阪急交通社「たびコト塾(山と自然を学ぶ)」、野村證券「誰でもできる健康山歩き」セミナー講師。山岳・山歩きに関するテレビ番組への出演・取材協力。頂上を目指さない脳活ハイキングの実践。登山防災協議会会員、一般社団法人日本山岳レスキュー協会社員、公益社団法人日本山岳ガイド協会安全対策委員会委員長、山岳ガイドステージⅡ。

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