【痛み止めを飲みたいならコレ!】マラソンの時にNGな薬と、おすすめの薬
見て頂いてありがとうございます!
たくや/ランナーです。都内で医師&ランニングコーチをしています。
今回はマラソンの時の鎮痛剤についてまとめます。
・短時間で理解・対策ができるようまとめました。
・時間のない方は、黒板だけでもOKです。
・深く知りたい場合は、Noteも読んで下さい(無料)。
では早速いってみましょう!!
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はじめに
最初にお伝えしますが、ランニングの時に鎮痛剤は飲まない方がよいです。ですが実際問題として、マラソン大会の時に鎮痛剤を服用するランナーはたくさんいます。ランニングのためでなくても、頭痛や生理痛などで走る前後に鎮痛剤を必要とする方もいます。
ではそのような時に、少しでも安全にと考えるのであれば、どのような鎮痛剤を選択するべきなのでしょうか。
一般的な痛み止めの種類
まず市販の鎮痛剤は、ロキソニンやイブなどのNSAIDsと呼ばれる薬が一般的です。これは消炎効果のある鎮痛剤で、その消炎効果の副作用が、ランニングの際にネガティブな影響を及ぼすことがあります。
もう一つはアセトアミノフェンで、こちらは消炎効果のない鎮痛剤です。錠剤が大きい割に効果は若干弱く、あまり人気がないのですが、こちらの方が安全と言われています。
ロキソニン~非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)~を飲むと危ないの?
まずは一般的な鎮痛剤のNSAIDsからです。
「ロキソニンを走る前に飲む」という方は多いと思います。ですがこのNSAIDsをハーフやフルマラソンの前に服用することで、胃腸障害・心停止などの有害事象のリスクが約5倍(アメリカでの通常用量(日本の最大用量程度)で2倍、最大用量で10倍)になると言われています。
特に持病をお持ちの方や、喫煙者、夏の暑い環境での服用は非常に危ないと思います。できれば避けましょう。
ロキソニン~非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)~を安全に服用するなら
ですが、全く飲んではいけないわけではありません。
走り終わったあと、筋肉・関節の痛みについては使ってもよいと思います。できれば尿が1回出て、腎臓の働きが問題ないことを確認してからにしてください。
ただ走った後の筋肉に作用して、筋の再合成を弱めると言われています。骨格筋量の少ない方はおすすめできません。
アセトアミノフェンは比較的安全だよ!
ですが、アセトアミノフェンはもともと消化器や、腎臓、心血管への影響が少ない薬とされており、比較的安全と言われています。
2022年の国際スポーツ栄養学会誌のウルトラマラソンに対する提言でも「NSAIDSより忍容性があるが、痛みを軽減することにより、故障を悪化させることがあるので注意」とあります。
持久力の向上や、暑熱環境での体温上昇の軽減効果を調べた文献もあり、いくつか良い結果も出ています。ですが2021年に「総じて計算するとプラセボと変わりない」というレビュー論文が出てしまいました。
なので、おすすめはアセトアミノフェン
ですので、飲むのならNSAIDsでなくてアセトアミノフェンをすすめています(何度も書きますが、飲まないのが一番いいです)。ですが錠剤がでかい、種類が少ない、効果がNSAIDsよりも弱め、なども問題もあります。
次におすすめのアセトアミノフェンを書いてゆきます。
おすすめの市販薬はどれ?
アセトアミノフェンのおすすめは、ラックル速溶錠です。
ミント味で、噛んでも水に溶かしてもokです。
ラックル速溶錠(YAHOOショッピングのページ)
飲んで1-3時間で最も効果がでます。また4時間以上経てば追加で服用できます。フルマラソンを5時間で走るランナーであれば、スタート1時間前に1錠服用、スタート3時間(25km地点)でもう一錠服用できます。
また気になる副作用の肝障害は、グルタチオンという抗酸化物質が枯渇すると出やすくなります。アセトアミノフェンの常用者は特に、グルタチオンの材料のビタミンEをしっかり摂取しましょう。
以上、最後まで読んで頂いてありがとうございました。
もっと詳しく書いているので、興味があれば自分のNOTEも参照下さい:
(ビアランニングドクターのNOTE:ランニングのとき鎮痛剤を飲むなら・・・)
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たくや/ランナーについて
中学・高校・大学と陸上競技部で、そして卒業後もランニングを続けています。フルマラソンのベストは2時間50分。
今は都内の病院で勤務をしつつ、ランステでコーチをしています(日比谷ライドのコーチ紹介)。
発信はおもにNOTEでしています(ビアランニングドクターのNOTE)。