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久保建英のリーガでスタメンになれない現状。キーワードは「立ち位置」と「バルサのカンテラ」

森田泰史スポーツライター
クロースと競り合う久保(写真:ムツ・カワモリ/アフロ)

リーガエスパニョーラとヨーロッパリーグ、その戦い方は似て非なる。

今季、ビジャレアルのウナイ・エメリ監督はリーガとELでローテーションを採用している。端的に言えば、リーガでレギュラーの選手を起用して、ELで出場機会の少ない選手にチャンスを与えるというプランだ。

リーガ第11節のレアル・ソシエダ対ビジャレアルの一戦で、久保建英はスタメンから外れた。またも、と述べた方が的確かも知れない。今季好調のソシエダとの対戦はウナイ・エメリ監督にとって絶対に落とせないものだった。

今回は、久保がリーガでスタメンになれない理由を分析する。勿体ぶる必要はない。キーワードは「立ち位置」と「バルサのカンテラ」だ。

■悪癖

まずはELについてだ。ELのグループステージ第4節テル・アビブ戦で久保は先発起用された。

テル・アビブ戦のスタメン
テル・アビブ戦のスタメン

久保は【4-3-3】の左WGに入った。だがテル・アビブ戦では、久保の「悪癖」が顔を覗かせていた。

これはマジョルカ時代から度々起きていた現象だ。久保はサイドアタッカーとして起用された際、ボールが欲しくて中央に寄ってしまう癖がある。それでゴールという結果が出せれば文句はない。昨季、彼のリーガ初得点はこの形から生まれている。奇しくも、その相手はビジャレアルだった。

ただ、この久保のプレーは現在のビジャレアルでプラスに働いていない。エメリ監督の評価に、つながっていない。悪癖が悪循環を生んでしまっている。

中央に寄る久保と使えないスペース
中央に寄る久保と使えないスペース

例えば、右サイドでサム・チュクウェゼがボールを持っている。その場面で、久保はボールをもらうために中央に寄ってきてしまう。本来であれば、トップ下が位置するポジションだ。

だがそれはエメリ監督が求めるものではない。

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スポーツライター

執筆業、通訳、解説。東京生まれ。スペイン在住歴10年。2007年に21歳で単身で渡西して、バルセロナを拠点に現地のフットボールを堪能。2011年から執筆業を開始すると同時に活動場所をスペイン北部に移す。2018年に完全帰国。日本有数のラ・リーガ分析と解説に定評。過去・現在の投稿媒体/出演メディアは『DAZN』『U-NEXT』『WOWOW』『J SPORTS』『エルゴラッソ』『Goal.com』『ワールドサッカーキング』『サッカー批評』『フットボリスタ』『J-WAVE』『Foot! MARTES』等。2020年ラ・リーガのセミナー司会。

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