冬将軍の“北米出張”で日本は今後も暖冬傾向 宮城県もスキー場は苦境続く
今シーズンは全国的に暖冬傾向が続いています。寒気が弱いことで雪の量も少なくなっており、先月の東北南部の降雪量は平年のわずか9%と、統計開始以来最も少なくなりました。
しかもこうした傾向はまだこの先も続きそうです。
冬将軍は北米出張
今シーズンの暖冬の原因は、偏西風が大きく蛇行して日本付近に寒気が流れ込みにくくなっていることです。
では日本に流れ込みにくくなった寒気は一体どこに行っているのでしょう?
それは北米です。
図は北半球を真上から見たもので、図の中央に北極、図の下の方に日本列島があります。
上空の強い寒気の塊は、北米に偏っていてヨーロッパや日本付近にはあまり南下してきていません。
こうした傾向がまだこの先も続く見込みです。
気象庁がきょう9日に発表した1か月予報によると、全国的にこの先も気温は平年より高く、日本海側の雪は平年より少ない見込みです。
東北地方においても、真冬にしては寒さは控えめ、且つ雪は少ないという状況が続くでしょう。
スキー場は窮地が続く
雪は多すぎると災害になりますし、また寒いのが苦手な方にとっても「暖冬」というのは朗報なのかもしれません。
ただ寒気が強くないと困るのがスキー場です。
以前も、宮城県の蔵王にあるスキー場の様子をお伝えしましたが、今もなお雪の少ない状況は続いています。
私が1月5日(日)にお邪魔したところ、年末年始の寒気で多少は雪が増えていたものの未だに滑れないコースもある状況です。
まだ暖冬傾向が続く予想ですので、スキー場関係者の方にとってはまだまだ頭が痛い冬となりそうです。