スキー場の雪不足 今シーズンはいつまで続く?
「先々週の寒波くらいドカンと雪が降ってくれるといいのですが…」
これは宮城県の蔵王町にある、みやぎ蔵王えぼしリゾートというスキー場の方の言葉です。
きょう休日を利用して、そのスキー場にお邪魔しました。
ただスキー場までの道に雪は一切積もっておらず、スタッドレスタイヤが不要なのではと思うほど。スキー場内も雪は少なく、オープンできているコースは12月15日現在、10本中わずか2本のみです。
下の方のゲレンデは「滑るには足りない」というレベルではなく、全く雪がありませんでした。
人工雪をまいてもとける気温の高さ
近年は毎年冬になると「スキー場の雪不足」といったニュースが流れます。えぼしのスキー場も例外ではなく、ここ数年はスキー場をオープンしてもシーズン初めは雪が足りない状況が続いているそうです。
今年も11月28日にスキー場開きを行ったもののしばらくは雪が足りず、コースはオープンできませんでした。
その後、今月初めには寒波がやってきたため人工降雪機も使ってようやく一部のコースをオープンできましたが、今月中旬になるとその寒波が抜けて気温が上昇。せっかく人工雪をまいても雪は積もらずにとけてしまうということです。
グラフは、宮城県よりやや南ではありますが、高層気象観測を行っている石川県輪島の上空約1000mの気温です。
アップダウンはあるものの、今月中旬になってからはプラスの気温になる日が多くなっています。みやぎ蔵王えぼしリゾートの標高も約1000mですので、雪がとけてしまっているのでしょう。
しかもこちらのスキー場は台風19号がやってきた際、土砂災害が発生して1本のリフトが運行できない状況が続いており、なおさら雪が必要とのことです。
今後の寒気の動向は?
先日「今後は冬将軍が息切れを起こす」という内容の記事を寄稿いたしました。
ここまでは概ねその予想通りの結果となっています。
ただ最新の1か月予報では、少し風向きが変わってきました。来週までは気温は平年より高いものの、その後は徐々に冬将軍が息を吹き返し、年末年始には北日本の気温は平年並みに戻る見込みです。
蔵王の16日予報でも、年末には麓でも雪が降る予想となっています。年末には雪不足が解消し、今より多くのコースでスキーやスノーボードを楽しめるようになるかもしれません。