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【Yahoo!ニュース 個人】7月の月間MVAとMVCが決定

(写真:アフロ)

■Yahoo!ニュース 個人、7月の「月間MVA(Most Valuable Article)」と「月間MVC(Most Valuable Comment)」が決定しました

社会の課題を伝えている・議論を喚起している・読者の心に響く……などの観点で選出している「月間MVA」。記事のアクセス数ではなく、目指す世界観「発見と言論が社会の課題を解決する」「文化の発展に寄与する」を体現している記事を、編集部を中心とした運営スタッフがアナログで選出しています。あわせて、Yahoo!ニュース 公式コメンテーターによるニュースへの理解が深まるコメントとして「月間MVC」も選出しました。厳選3本の記事と2本のコメントを、筆者の受賞コメントとあわせてご紹介します。

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7月のMVA

豪雨時のマスク避難はアリかナシか? 歩行が困難な方は雨が降り出す前に避難を(斎藤秀俊)

筆者による受賞コメント:「マスクが雨に濡れると呼吸しづらい」といただいたヤフーコメントをきっかけに、数字を使ってその危険性を表現してみました。特に雨の中の避難で車椅子に座っている人などの呼吸困難リスクが上がることに驚きました。「警戒レベル3 高齢者等避難」の重要性が改めてわかりました。地味な記事だったので、なおさら受賞をうれしく思います。(斎藤秀俊

選出理由:大雨で災害の危険が高まっている時にタイムリーに公開された記事です。コロナ禍における雨の中の避難という「今感」のある切り口で、動画を効果的に使いながら大雨の中のマスク着用の危険性を分析しています。屋外でのマスク着用者がいまだ多い中、雨の中だとどんなリスクがあるのかを読者に示した1本です。

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「拉致問題の舞台裏」安倍氏と金正恩氏は日朝首脳会談を模索し続け(西岡省二)

筆者による受賞コメント:凶弾に倒れた安倍晋三元首相と拉致問題の関わりを書いた拙稿が、こうした形で取り上げられるのを複雑な思いで受け止めています。外交関係も信頼関係もない北朝鮮と向き合うのがどれほど難しいことか、それをわれわれに示したのが、まさに安倍外交でした。北朝鮮側に意欲がなければ、日本側で声を上げても結果を導き出せないこともはっきりしました。ならば、どうすれば相手は動くのか。北朝鮮が拉致を認めた日朝首脳会談(2002年9月17日)からの20年間を振り返りつつ、改めて国民的な議論を交わす必要があると考えます。その問題提起となる素材をこの欄で発信していければと思います。(西岡省二

選出理由:安倍元首相銃撃事件を受け、安倍氏の実績を振り返る時宜を得た記事を執筆してくれました。首相在任時、安倍氏が一貫して政権の最優先課題に掲げてきた北朝鮮による拉致問題にフォーカス。対峙する相手が金正日氏だった第一次政権と金正恩氏だった第二次政権以降での北朝鮮への姿勢の変化や、一時進展が期待されたストックホルム合意後の動き、実現はしなかったもののコロナ前に水面下で高まったという日朝首脳会談の機運など、北京での取材経験などを基にした拉致問題の“舞台裏”が描かれています。間接情報ではあるものの、タカ派のイメージの強い安倍氏に対する金正恩氏の評価なども興味深い内容です。

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田中聖さんの再逮捕を受けて:あらためて薬物依存症の治療と人権について考える(原田隆之)

筆者による受賞コメント:このたびは月間MVAに選出していただき、どうもありがとうございます。近年は、薬物依存症という「病気」であることの理解がかなり進んできたと思う反面、この国にはそもそもその「病気」を治療するための治療機関が非常に乏しいという根本的な問題が依然として残っています。また、本人へのバッシングや偏見などもいまだ根強いものがあります。薬物問題を他人事として放置したり嫌悪したりするだけでは、この問題は解決しません。記事は、薬物使用者の人権を尊重し、エビデンスに基づいた治療やケアを提供することが、本人だけでなく社会全体の幸福に資するのだという思いで書きました。こうした思いが、広く共有され、社会復帰への支援の動きがさらに加速していくことを願うばかりです。(原田隆之

選出理由:繰り返し起こる薬物問題について、執行猶予中の再逮捕という事例を入り口に、依存を断ち切ることの難しさと再発防止に向けた取り組みを専門家の立場から解説した記事です。これまでは感情的な反応が出がちな世論に変化が見られる点をポジティブな側面として言及し、現在は国際潮流となっている「処罰から治療へ」という再発防止策についてエビデンスを踏まえて分かりやすくまとめられています。国連決議という観点から、週刊誌を中心とするメディア報道のあり方へも提言しています。

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7月のMVC

『「教会に心ない電話、メディアからの心無い取材攻勢を受けている」世界平和統一家庭連合(旧統一教会)が会見(ABEMA TIMES)』の記事へのコメント(江川紹子)

筆者による受賞コメント:安倍元首相殺害という衝撃的な事件の後、容疑者の供述が早い段階から伝えられたものの、大手メディアは当初、旧統一教会(現・世界平和家庭連合)の名称を出すことを尻込みしていました。事実の確認にはもちろん慎重でなければなりませんが、これだけの重大な事件です。そして、この教団による被害や政治との関わりも、重要な案件です。できるだけ深く、広く事実を掘り起こし、なるべく早く、そして息長く伝えるのがメディアの責務だと思います。そんな思いを込めてコメントしました。月間MVCに選んでいただき、ありがとうございました。(江川紹子

選出理由:安倍元首相銃撃事件を受け、開かれた世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の記者会見記事に対する重要な指摘が含まれています。メディア各社が記者会見の速報記事を次々と配信する中で、いち早く投稿されたコメントで、教団について詳しく知らない世代も含めてユーザーが会見記事をどう受け止めたらよいかについて一つの見方が提示されています。カルト問題を追い続けてきた筆者だからこその厳しくも鋭い問題意識に基づくもので、ネット上などでも大きな反響を呼びました。

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『薬物使用し女子高生に性的暴行か、容疑の30歳男逮捕 女性方に宿泊中の被害、生徒が「#8103」通報(埼玉新聞)』の記事へのコメント(小川たまか)

筆者による受賞コメント:筆者による受賞コメント:選出いただきありがとうございます。内閣府男女共同参画局の最新調査では無理やり性交される被害にあった際に警察に届けた人はわずか5.6%と大変少なく、被害の暗数が常に指摘されています。暗数を減らすために必要な取り組みである「#8103」「#8891」が、110や119と同じぐらい周知されてほしいと思っています。(小川たまか

選出理由:性犯罪・性暴力被害に遭った人のためのサポート窓口として、記事内にある「#8103(ハートさん)」の他にも「#8891(早くワンストップ)」があることを紹介。それぞれどこにつながるのか、どんな支援を受けられるのかの解説とともに、どう選べばよいかのアドバイスも添えられています。被害に遭ってしまったときになるべく早く支援につながる行動をとれるよう、知識を与えてくれるコメントです。

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