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忍者の末裔が作るあんぱん!こし餡が美味しい銘菓「関の戸」をたっぷり包んだ和菓子屋さんの逸品

柳谷ナオ和菓子ソムリエ・ライター

昨今ご当地パンも実に多種多様になり、地域の特産品が盛り込まれていたり独自の形や焼き印が施されていたりとついついまとめ買いしたくなってしまうものも。中でも日本人に馴染み深いパンといえばあんパン。
あんこの種類、形、他の食材を包んだり…けれども、あんパンの中に銘菓を包んだものはなかなか珍しいのではないでしょうか?

デザイン性の高いパッケージ
デザイン性の高いパッケージ

創業1642年。江戸から数えて、東海道五十三次の47番目にあたる三重県は関宿に本店を構える「深川屋陸奥大掾」さんは、忍者の末裔でもある服部伊予保重さんが考案したという求肥にこし餡を包んだ、500円玉より一回り小さな餅菓子を一子相伝の技と伝統をもって作り続けていらっしゃる老舗和菓子屋さん。現在は14代目ご夫妻が中心となり、新しい形で銘菓「関の戸」の魅力をどんどん積極的に多世代へむけて発信、商品開発をなさっています。

DR kitchen、遊び心がきらり
DR kitchen、遊び心がきらり

あんぱんなのに、シャリシャリ?
あんぱんなのに、シャリシャリ?

深川屋陸奥大掾さん(以下:深川屋さん)では関の戸のほかに、パンやアップルパイなどを製造・販売なさっているのですが、なんとそのパンの中には関の戸が3個も重ねられて包まれているのです。

今回は深川屋さんの「関の戸あんぱん」をご紹介。

関の戸あんぱん
関の戸あんぱん

パッケージも、和の要素を盛り込みながらも、和菓子屋さんとは思えないお洒落で粋なデザイン。
ふっくらとした張りと色艶の良いパンは、小麦粉の旨味が豊かなふんわり食感。とはいえ中に関の戸を包まなくてはならないので、食べ応えもあるどこか懐かしさも感じられます。

ふかふかのパンにかぶりついていくと、シャリっという不思議な食感が。一瞬戸惑いますが、あんこや求肥の糖分が焼成される段階で溶け出し再結晶したもの。更に、重ねて閉じ込められていることにより求肥がとろりと糸を引き、パンと共に自慢のこし餡もたっぷり口の中へ。

下はしゃりしゃり、そしてとろーり
下はしゃりしゃり、そしてとろーり

パン生地にも並々ならぬ拘りがあるようで、都度小麦粉のブレンド方法などの配合、マーガリンではなく生クリームを使用したりと、改良に改良を重ねていく真摯かつ研究熱心な姿勢も人気の秘訣です。

てっぺんには桜の花の塩漬け
てっぺんには桜の花の塩漬け

美しい弧を描いています
美しい弧を描いています

牛乳との相性も抜群の関の戸あんぱんは、朝食やおやつにもぴったり。忍者秘伝のパワーで元気をチャージできそうですね。

尚、販売情報は公式サイトにて公開されています。

<深川屋陸奥大掾>
公式サイト(外部リンク)
三重県亀山市関町中町387
0595-96-0008
9時30分~18時(出来上がりから売り切れまで)
定休日 木曜(祝日の場合は営業)

和菓子ソムリエ・ライター

■年間400種を優に超える和菓子を頂く和菓子ソムリエ&ライター。美味しさだけではなく、職人さんやお店、その土地の魅力をいかに伝えるかに重きを置いて執筆中! ■製菓衛生士免許所持・製造・販売・百貨店勤務経験有 ■和菓子・お取り寄せ・お土産・アンテナショップ・都内物産展&催事・和菓子とお酒&珈琲&ノンアルコールとのペアリングなどの執筆や取材、監修を得意としています。

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