今夏のトレード市場を賑わせる「先発投手ビッグ3」。いずれも数ヵ月のレンタルではなく…
今年のトレード・デッドラインは、8月2日だ。まだ1ヵ月以上があり、売り手と買い手のどちらに回るのか、はっきりしない球団も少なくない。
ただ、オークランド・アスレティックスとシンシナティ・レッズが売り手になることは、まず間違いない。3月に「今オフに「ファイヤー・セール」の2球団中、一方は閉店!? そうなるともう一方は…」で書いたとおり、両チームとも、昨オフに主力を放出した。そして、今シーズンの勝率は.350にも達していない。
どちらのチームにも、高く売れそうな先発投手が残っている。アスレティックスはフランキー・モンタス、レッズはルイス・カスティーヨとタイラー・マーリーがそうだ。
年齢は、ドミニカンのモンタスとカスティーヨが29歳、南カリフォルニア出身のマーリーは27歳だ。今シーズンの防御率は、3.21と3.71と4.57。マーリーの防御率は高めながら、FIPは他の2人と同じく3.50未満だ。昨シーズンは、3人とも180イニング以上を投げ、防御率もFIPも3点台を記録した。FAになるのは、いずれも2023年のオフなので、数ヵ月のレンタルではなく、来シーズンもローテーションの一員として計算できる。
今月下旬、ニューヨーク・ポストのジョン・ヘイマンは、ニューヨーク・メッツがカスティーヨと他の2投手に興味を示していて、ミネソタ・ツインズとサンディエゴ・パドレスもそうだと報じた。
3人の先発投手に対し、獲得を望んでいるのが3球団なら、それぞれの球団が1人ずつ手に入れることもあり得る。けれども、この夏、ポストシーズン進出もしくはその先をめざし、ローテーションを向上させようと目論むのは、この3球団だけではないはずだ。つい数時間前には、ジ・アスレティックのピーター・ギャモンズが、ニューヨーク・ヤンキースのブライアン・キャッシュマンGMがカスティーヨかモンタスを欲している、と報じた。それぞれの真偽はともかく、今後、こういった報道とそこで挙げられる球団は、さらに増えていくに違いない。