世界ユダヤ人会議、SNSで「#WeRemember」キャンペーン「ホロコーストの悲劇を繰り返さない」
「2度とホロコーストの悲劇を繰り返さない」
世界ユダヤ人会議は2018年1月7日からソーシャルメディア(SNS)での「#WeRemember」の投稿を呼びかけるキャンペーンを開始した。昨年に続いて2回目。
キャンペーンは1月7日から1月27日まで。1月27日はアウシュヴィッツ強制収容所がソ連軍によって解放されたため、国際ホロコースト記念日である。ナチスドイツによって、ユダヤ人やロマ、政治犯など約600万人が殺害された。
そのため、世界ユダヤ人会議では「2度とホロコーストの悲劇を繰り返さない。現在でも世界中で氾濫している差別や人種主義、ヘイトスピーチに反対する」ことを目的としてSNSで「#WeRemember」の投稿を呼びかけている。
「SNSが世界中にメッセージを伝える最良の手段だ」
ホロコーストの生存者や世界中の著名人らが「#WeRemember」と書かれたボードや紙を持った写真をTwitterやFacebook、インスタグラムなどSNSに投稿して「ホロコーストを2度と繰り返さない」ことを呼びかけている。またボードを持った写真の掲載ではなく「#WeRemember」をハッシュタグ表示で投稿している人も多い。2017年から開始されたキャンペーンだが、昨年は全世界で2億5,000万人にメッセージを届けることができた。
世界ユダヤ人会議の議長のRonald S. Lauder氏は「世界規模で反ユダヤ主義や、ホロコースト否定、ヘイトスピーチが起こっている。ホロコーストの犠牲者は年々少なくなってきている。そしていずれいなくなってしまう。これは仕方ないことだ。だから今こそ、ホロコーストの記憶を通じて、若い世代に人種差別や世界規模でのヘイトスピーチ拡散や人種間の憎悪の脅威について伝えておく必要がある」と述べている。
また同氏は「現代のデジタル社会においては、SNSこそが世界中にメッセージを伝える最良の手段だ。草の根で『#WeRemember』のメッセージを世界中に拡散していきたい」とコメントしている。
▼「#WeRemember」の投稿を呼びかける動画(2018年)
▼「#WeRemember」を開始した時に呼びかけた動画(2017年)