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Jリーグ開幕。全体の勢力図は昨季と変化なし 鹿島&川崎の「2強」に迫るのは浦和か?

杉山茂樹スポーツライター
(写真:西村尚己/アフロスポーツ)

 昨季と特段大きな変化を見せたチームはない。リーグ全体の勢力図にも大きな変化は起きないとみる。下位からまくってきそうなチームも、上位から大きく順位を下げそうなチームも見当たらない。

 優勝争いも同じ。川崎と鹿島が一歩抜けている。

 東京ヴェルディから新加入した安西幸輝が左SBにハマりそうなこと。19歳のFW安部裕葵がブレイクの予感を抱かせること。さらに豊富な選手層、それに伴う安定感を考えると、鹿島が長丁場のリーグ戦ではわずかに有利な気がする。

 両者を追うのは柏、C大阪、浦和。潜在能力がストレートに反映されれば、浦和が3番手候補だが。従来路線とは異なる堀孝史監督の采配が注目される。 

 守備的サッカーながら、昨季6位に躍進した磐田は、その反動なく、上位を維持しそう。今季、名古屋から加わったMF田口泰士。昨季後半、チームに加わったMF山田大記。このふたりの準代表級が、選手層並びにチームのレベルを押し上げるハズ。

 長谷川健太新監督を迎えた東京は定位置(中位)に復帰か。昇格の名古屋も中位までは狙える。新監督にレヴィー・クルピを迎えたG大阪は、右肩下がりにストップはかからないのではないか。

 昨季クラブ史上年間順位最高位タイ(11位)を記録した札幌は、磐田とは反対に、反動で順位を落としそう。ミハイロ・ペトロヴィッチ新監督に、上を狙う勢いはないと見る。

 降格争いは、その札幌を含む、清水、湘南、長崎、広島の5チーム。昨季途中、広島の監督に就任し、チームを降格圏から脱出させたヤン・ヨンソン監督。広島はどういうわけか解任し、清水はその彼を招聘した。よい買い物をしたと思われる清水。判断を誤ったと思われる広島。ヨンソン監督を巡って明暗は分かれそうだ。

※順位予想

1位 鹿島アントラーズ

2位 川崎フロンターレ

3位 浦和レッズ

4位 柏レイソル

5位 セレッソ大阪

6位 ジュビロ磐田

7位 横浜F・マリノス

8位 サガン鳥栖

9位 FC東京

10位 ベガルタ仙台

11位 名古屋グランパス

12位 ヴィッセル神戸

13位 ガンバ大阪

14位 清水エスパルス

15位 北海道コンサドーレ札幌

16位 湘南ベルマーレ

17位 V・ファーレン長崎

18位 サンフレッチェ広島

(集英社 web Sportiva 2月22日掲載)

スポーツライター

スポーツライター、スタジアム評論家。静岡県出身。大学卒業後、取材活動をスタート。得意分野はサッカーで、FIFAW杯取材は、プレスパス所有者として2022年カタール大会で11回連続となる。五輪も夏冬併せ9度取材。モットーは「サッカーらしさ」の追求。著書に「ドーハ以後」(文藝春秋)、「4−2−3−1」「バルサ対マンU」(光文社)、「3−4−3」(集英社)、日本サッカー偏差値52(じっぴコンパクト新書)、「『負け』に向き合う勇気」(星海社新書)、「監督図鑑」(廣済堂出版)など。最新刊は、SOCCER GAME EVIDENCE 「36.4%のゴールはサイドから生まれる」(実業之日本社)

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