「球団オプション」を破棄された選手が「選手オプション」を行使して残留する!?
ボストン・レッドソックスは、ジェームズ・パクストンの契約についていた、2年2600万ドル(2023~24年)の球団オプションを破棄した。ボストン・グローブのアレックス・スパイアーによると、レッドソックスの編成を司る、チーフ・ベースボール・オフィサーのハイム・グルームが、そう語ったという。
パクストンがFA市場に出るかどうかは、まだ確定していない。昨オフにレッドソックスとパクストンが交わした1年1000万ドルの契約には、球団オプションだけでなく、選手オプションもついている。相互オプションではない。こちらは、1年400万ドル(2023年)だ。選手オプションを行使すれば、パクストンはレッドソックスに残留となる。
ここ3年は、故障が相次ぎ、ほとんど投げられなかった。2020年はニューヨーク・ヤンキースで20.1イニング(5登板)、2021年はシアトル・マリナーズで1.1イニング(1登板)、今シーズンは全休だ。リハビリ登板を含めても、8月にルーキーリーグで投げた0.2イニングしかない。今月、パクストンは、34歳の誕生日を迎えた。
ただ、その前の2シーズン(2018~19年)は、どちらも、150イニング以上を投げ、奪三振率11.10以上と防御率3.85未満を記録している。2018年5月には、母国のカナダでノーヒッターを達成した。
選手オプションを行使するか破棄するかは、微妙なところだろう。破棄してFA市場に出た場合、選手オプションと同じ、年俸400万ドルの契約を得るのは難しそうだ。けれども、復活の可能性はゼロではない。年俸と出来高の合計が400万ドルを超える契約なら、パクストンに申し出る球団はあるかもしれない。
パクストンは、11月10日までに、行使か破棄を決める必要がある。ちなみに、代理人はスコット・ボラスだ。
【追記:11/10】パクストンは、選手オプションを行使した。