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「ADHD」は診断が難しい!?間違われやすい症状や共通点とは

精神科医しょう精神科医/メンタルドクター

こんにちは、精神科医しょうです。

注意欠如・多動症「ADHD」は不注意と多動・衝動性が特徴の発達障害です。

12歳以前に症状が表れ、勉強や遊びに取り組んでもすぐに飽きてしまうなどするため、周囲からの理解が得られず、本人も自信を失ってしまい生きづらさを感じてしまうことがあります。

10歳頃から症状は落ち着くとされていますが、成人した人であっても症状が継続し、社会に適応できないケースもあるため、周囲が障害の特性をよく理解した上で、対応していく必要があります。

今回は発達障害「ADHD」について解説したいと思います。

「ADHD」は診断が難しい

不注意や多動といった症状は多少なりとも誰にでも見られる部分もあるので、障害かどうかの見極めは難しいと言えます。

一般的な診断方法としては、多動などの症状が学校と家庭など2つ以上の場所で見られる場合にADHDと診断されることがあります。

学校で多動が表れているけれども、家庭では見られないケースは親子の関係性やその他の障害、場合によっては虐待などが隠れている場合もあるため、診断は慎重に行われます。

また、症状が6ヵ月以上持続していることもADHDの診断基準となっており、近年では17歳以上の基準もあります。

「ADHD」の主な症状とは?

ADHDには主に次にあげる3つの症状が見られるとされています。

①不注意

②多動性

③衝動性

順番に見ていきましょう。

①不注意

期限や時間、約束を守れないことや、大事なことを忘れてしまうなど、他人を困らせてしまうことがあります。

大人になってからも症状が続くこともあり、仕事ができないなどのレッテルを貼られてしまう場合もありますので、適切な治療を受ける方が望ましいと言えます。

②多動性

着席すべき状況でも気にせず離席してしまったり、授業中でもソワソワと落ち着きがなく、貧乏ゆすりをしたりし、じっとしていられないような感じで動いてしまいます。

③衝動性

思ったことをすぐに口に出したり、相手が話しているのに割って入ったりするなど人の邪魔をすると思われてしまいがちです。

また、衝動買いをすることも多く、後先を考えずに行動してしまう面もあります。

「ADHD」は自閉スペクトラム症「ASD」と間違われやすい?

ADHDは周囲からの刺激に敏感、人に注意を払わないなどの症状から自閉症スペクトラム症「ASD」と間違われやすい傾向があります。

また、特徴が重なり合っている部分もあり、明確に分けることが難しく、併存している可能性もあります。

では、ADHDとASDの違いについて比較してみたいと思います。

・「ADHD」の特徴とは?

集中力がなく、落ち着きがない、上の空で最後まで話を聞くことができず、普段から宿題忘れや忘れ物が多く、家族や周囲の人に注意されることが多くあります。

・「ASD」の特徴とは?

人とのコミュニケーションが苦手で、相手が言ったことをオウム返しする、目線を合わせない、こだわりが強いなどの特徴があります。

両方とも、以前はしつけや育て方が悪いとの誤解を受けていましたが、現在では脳の機能障害が原因で起こるとされています。

発達障害かも?と思ったら…

子どもや自分が発達障害かもしれないと疑った時にはどうすれば良いのでしょうか?

特に大人になってからの発達障害は診断が難しいと言われていますが、小さい頃の記憶を思い出したり、自身のことを客観的に振り返ったりしてみましょう。

周囲からの情報を集めたり、現在の状況に関して記録を取ったりしておくと、専門機関を受診する際には役立ちます。

以下のことを受診前に確認をしておくとスムーズにいくかと思います。

・発達の経過

いつ頃話し始めたか?周囲とどのようにコミュニケーションを取っていたか?など、過去から現在までの経過を説明できるようにしておきましょう。

・学校や職場での様子

自分を客観的に見ることは難しい場合は、友人や同僚などから普段の言動を聞くなどすると良いでしょう。

・対人関係

つらいかもしれませんが、過去にトラブルを起こした経験やいじめに遭った経験があるかなどを振り返ってみましょう。

また、親子関係も振り返ってみましょう。

発達障害の子どもには、親もその傾向を持つ人が多いと言われています。

・現在の状況

生活を送る上で困っていることやつらいことがある場合は、記録しておきましょう。

気になっていることは迷わず専門家に相談し、適切な治療と支援を受けるようにしてくださいね。

先述しましたが、発達障害はいろいろな症状が混ざり合っていることも多く、診断が難しいとされています。

くれぐれも、自分で決めつけたり勝手な診断をしたりしないようにしてくださいね。

まとめ

今回は「ADHD」について解説をしてみました。

発達障害を持つ人には、独自の感性や発想力などを持っている人も多く、周囲の理解が得られれば、その才能を十分に発揮し活き活きと社会生活を送ることができます。

発達障害においても、長所を伸ばすことができる環境を選ぶことができれば、自分らしく生きていけるのではないでしょうか。

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精神科医/メンタルドクター

HSP気質とメンタルヘルスについて発信している精神科医。精神科外来で診療を行い大学で研究も行っている。instagramのフォロワー7万人以上。著書:頑張り屋さんのための心が晴れる本(KADOKAWA)、新刊:精神科医が教える笑顔うつから抜け出す方法(2023年8月16日発売)。私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。あなたはこんな悩みをお持ちではありませんか?「他人の顔色ばかりみてクタクタ」「自分の意思で生きられない」「いつも後悔ばかりでグルグル一人反省会」こんな他人軸の悩みでクタクタなあなたは、上記の私の名前をクリックして公式ブログから自分軸を目指しましょう♪

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