【岸和田市】JAL・村川学園考案「五風荘泉州まるごと御膳」発売_岸和田市・和泉市・泉南市の連携で誕生
2023年2月15日、日本航空株式会社(以下JAL)と学校法人村川学園(大阪調理製菓専門学校)と岸和田市五風荘がコラボレーションしたご当地看板メニュー「五風荘 泉州まるごと御膳」3,300円(税込・サービス料別)の試食発表会が岸和田市五風荘にて行われました。
こちらは、海の幸・山の幸に恵まれ古くから「大阪の食の台所」として食にこだわる大阪人の食文化を支えてきた泉州地域。
泉州の魅力ある食材を通じて、空の玄関口である関西国際空港のお膝元でもある泉州地域へ国内に限らず海外からもより多くの方に訪れていただくきっかけになる事を目指し、
日本航空株式会社(JAL)と学校法人村川学園(大阪調理製菓専門学校)と大阪府岸和田市・和泉市・泉南市の3市が連携して地元の食材を使用し、地域の看板商品の創出を目的として開発されたメニューです。
会場となった岸和田市五風荘は、岸和田城二の曲輪の「新御茶屋」の跡地に、明治、大正、昭和期に活躍した阪神財閥の一つ旧寺田財閥堺寺田家の二代当主家別邸として建設されました。
近代和風建築と回遊式日本庭園がとても美しい建物です。現在は岸和田市指定有形文化財に指定されています。
目の前に岸和田城があり、観光地としても注目のスポットです。
会場に足を運び入れると、美しい庭園が見えるお部屋に、同じくらい美しいメニューが並びます。
今回使用されている主な大阪泉州食材は
しらす・泉だこ・岸和田 大北養鶏所の卵「夢想丸」・岸和田発 衝撃の甘さの人参「彩誉」・和泉みかん だそうです。
五風荘 泉州まるごと御膳 の献立内容は
【向附(むこうづけ)】
黒鯛龍皮巻き がり 胡瓜妻 レモン串切り より人参 山葵
【凌ぎ】
焼き柿ソース(山葵入り)と胡麻豆腐湯葉包み 車海老旨煮
【揚げ物】
泉南野菜のかき揚げ 甘酢豚 パプリカ
【蒸し物】
里芋饅頭 鶏ひき肉 菊花餡 法蓮草
【煮物】
穴子の八幡煮 蛸小倉煮 菊菜 針柚子
【口取り】
鰆の幽庵焼き 江戸前玉子焼き 人参ブラウニー 椿の葉
【焚き合わせ】
筍と蒟蒻土佐煮 白髪葱 小松菜 木の芽
【飯】
古代米と大根菜の信太巻き 紅白梅型
【飯】
シラスと梅の御飯(高菜巻き)
と、岸和田市・和泉市・泉南市の旬の素材をふんだんに盛り込んだ豪華さです。
こちらの「大阪泉州まるごとレストラン」という事業は
“大阪泉州地域の魅力ある食材をより多くの人に味わっていただきたい。”
“食を通じて大阪泉州地域にも訪れてほしい。”
という、とにかく地元愛溢れる想いから誕生したものです。
最初にご挨拶されました、日本航空株式会社 西日本支社 事業部 瀬戸立部長は、コロナ禍でリモートワークなどが中心となり、航空機の利用頻度が変わった今、これからは自分たちで地域・魅力の価値を高めるお手伝いをさせて頂き、自分たちで物や場所の動きを作り出していかなければならないとおっしゃいます。
これからのサービスは、航空券の販売だけでなく、JALグループの資産を有効に活用して、課題解決型の営業に変わっていかないとならないと考えており、地方自治体の魅力の発掘だけでなく、市場調査や販売・PR活動も地方自治体と一緒に行い、より一層地域との連携を深くして行くとの力強いメッセージを発信されました。
また、泉州地域は、世界の玄関口である「関西国際空港」があり、国内だけでなく、海外の方にも観光地として訪れてほしいという考えから今回のこの「泉州まるごとレストラン」という企画が始まったそうです。
こちらのYAHOOの地域情報というプラットフォームもそうですが、現代は「マクロからミクロ」の視点で、より小さな、局地的な視点での地域の魅力発掘というのが、経済の新たな発展には必要不可欠なんだろうと思います。
大きい世界での勝負も大切ですが、リモートワークの定着で、必ずしも大都会でなくても、小さな地域でも勝負できるチャンスが多くある時代。
地方のブラッシュアップも大切な事なんだと気づかされました。
これから、そういう視点での活動がどんどん増えて、地方でしかない魅力を伝えて、たくさんの人の交流が生まれたら良いですね。
また、学校法人村川学園 村川秀夫理事長のお話によると、
学校法人村川学園の既取り組みである「泉州美食EXPO」
(大阪泉州で唯一の調理製菓専門学校の学生を中心に、企業・行政・トップシェフと連携し“食で美食の街”を創り上げる取り組み)
との共同企画として、大阪製菓調理専門学校の学生によるレシピコンテストを開催し、その後優秀作品を中心にモニター販売をショッピングモールや村川学園内で行い、
その後、JAL国際線ファーストクラス機内食シェフによる食材の視察・選定から調理技術、盛り付け方法などの監修を受け、ここまで来たとの事でした。
今回和泉市で発売される「みかんジュエリー」と「みかんドレス」を考案された大阪調理製菓専門学校 製菓総合本科1年 竹谷りこさんに、なぜ製菓の道に進んだのですかとお訊ねした所、
「小さい頃、ショーケースの中で輝くケーキを見て、憧れたんです」という回答を頂きました。
その憧れを反映しているケーキなのですね。「みかんジュエリー」の名にふさわしくキラキラしています。キラキラで高級感を表現したかったそうです。夢をそのまま現実にしたんだなぁと、感動しました。
こちらの「みかんドレス」も、まるで貴婦人のような佇まいが美しい、乙女の夢がぎっしり詰まったカワイイ映えスイーツです。
この柔らかな発想を今後も大きく伸ばして、素敵なパティシエさんになってくださいと、心から応援したくなりました。
こちらのスイーツ2品は、和泉市の道の駅 いずみ山愛の里で販売されます。
五風荘でも取り寄せは可能との事です(前日18時までの要予約)
「五風荘 泉州まるごと御膳」に入っている「人参ブラウニー」(上段の真ん中の椿の葉の後ろ)を考案された調理総合本科2年 栗田 真成さんは、悩んだ所として、人参の主張を出しすぎると子どもが嫌がるけど、消しすぎると人参の味がわからなくなるので、そのバランスが難しかったとの事。
彼にも料理人の道を選んだ理由を尋ねてみると、「昔テレビでやっていた‶料理の鉄人”に出ていた料理人さんに憧れたんです」と、キラキラした目で語ってくれました。
立派な料理人になった時、この日の事を思い出して、良い経験だったと思ってくれる日がきっと来るだろうなと思いました。
彼らの考案をブラッシュアップし、アドバイスをしてここまで導いた大阪調理製菓専門学校 森孝司校長代理も、学生のフレッシュな感性をプロの知見と融合させ、より良い仕上がりにしようととても熱い気持ちで今回の開発に取り組んだようです。
それを更に磨き上げたJAL国際線機内食担当 コーポレートシェフ 田中 利信シェフ / 堀内 陽彦シェフ。
それに五風荘・岸和田グランドホール 髙本 剛総料理長も加わって監修されたそうです。
たくさんの方々の思いが詰まった「五風荘泉州まるごと御膳」。
試食した岸和田市の永野耕平市長は、
「とにかく美味しい!」
「お弁当に入れているからか、味付けがしっかりしている。地域のなじみの食材、昔から食べている泉州の食材ではあるが、まるで初めて食べているような新鮮さがある。」
「ぜひ、世界の人たちに食べていただきたい、そして新婚旅行には泉州、岸和田に来て味わっていただきたい。」
と、笑顔で語って頂きました。
すべてではないですが、私も試食させて頂きました。
(これからの画像は試食会用に盛り付けられたもので、実際は升目のお弁当に1品づつ入っています)
江戸前玉子焼きは、岸和田の大北養鶏所の「夢想丸」。甘くてやわらかくて幸せな口当たりです。
鰆の幽庵焼きも優しくもしっかりと味がついていて、臭みもない。美味しい。
人参ブラウニーは、岸和田発の衝撃の甘さの人参「彩誉」が使われています。あっさりしたチョコ味に、やさしくもしっかりした甘さを感じるのは、これが彩誉の美味しさ・甘味なのかと感動。
蛸の小倉煮のたこは、泉だこ。
昔、海外産と食べ比べた事がありますが、泉だこはとにかく柔らかい。
しっかりと味が付いた柔らかい泉だこは、口に入れるとみんな「柔らか!」と小さく叫んでいます。話題になる事間違いなしの美味しさです。
穴子の八幡煮も、上品ながら味付けがしっかりしていて、口の中でほろほろと溶けるようになくなっていきます。
泉州産のシラスが入った「シラスと梅の御飯(高菜巻き)」は、さっぱりした梅味にシラスが程よいアクセントとなり、それを高菜の味が1つにまとめています。
古代米と大根菜の信太巻き 紅白梅型。
こちらは単純に言うと「おいなりさん」なのですが、食べてびっくり!
古代米なのですが、古代米って、こんなに美味しいんだ!という軽い驚きを感じるお米の味とぎゅむっとした食感の美味しさ。おあげさんも逆さに包まれ、ほんのり上品な味付けが良い。
春の行楽に、このおいなりさんだけ詰めて持っていきたいな…と、夢想してしまいました。
筍と蒟蒻土佐煮。筍が柔らかい。蒟蒻が濃くないのにしっかり味を感じる。
あと、たぶん黒鯛龍皮巻き?と思われる品。
こちらもさっぱりして美味しかった!
ちょっとづつ頂きましたが、かなりお腹がいっぱいになってしまい、デザート2つ食べたかったけど泣く泣く「みかんジュエリー」1品を試食。
上のみかん部分は、ぷりぷりの和泉みかんのジューシーさがそのまま閉じ込められていてびっくり。
下には優しいカスタードのようなクリームと、下のタルトが香ばしい。
最初、タルトちょっと固め!?と思いましたが、食べていると何か香ばしい味がしてよく見ると、ごまが入っています。これは岸和田産の「金ごま」なのでしょうか。
ごまを際立たせるためのあえてのこの固さなのかも!と思いました。
今回のメニューの「五風荘 泉州まるごと御膳」は、
岸和田市五風荘にて2/16(木)~3/31(金)まで昼のみの提供で販売。
※【要予約/予約は前日18時まで】持ち帰りの提供はありません
「みかんジュエリー」、「みかんドレス」は、
和泉市の道の駅 山愛の里 にて販売(価格・販売期間はお問合せ下さい)
一部の泉州料理とおろしそばの定食は
泉南市の 手打ち蕎麦 そば善 にて販売されるそうです。(価格・販売期間はお問合せ下さい)
泉州の魅力がぎゅっと詰まった御膳を食べに、「岸和田市五風荘」まで行ってみるのも、地元にいながら旅気分を味わえていいですね。
お城をバックに、こんな記念撮影もできますよ。
岸和田市五風荘(運営:岸和田グランドホール)
住所:大阪府岸和田市岸城町18-1
最寄り駅:蛸地蔵駅
南海本線 蛸地蔵駅 徒歩3分
蛸地蔵駅から193m
定休日:年中無休
【営業時間】 11:00 – 21:30
◆要予約(電話予約受付時間10:00~18:00)
電話番号:072-438-5230
【庭園見学時間】10:00– 21:00