日産新型リーフが搭載予定の自動駐車システムは、どのくらい使えるか?
日産自動車は、2017年9月6日に発表する同社の電気自動車「新型リーフ」のティザーキャンペーンにおいて、新型リーフが国産車初の本格的自動駐車システム搭載することをリリースとして明らかにした。
同社が2017年7月5日で発表したリリースは極めて短い内容で、タイトルは”100%電気自動車の日産リーフ、「プロパイロット パーキング」を搭載!”というもの。リリースの内容としては、
「プロパイロット パーキング」は、国産車初の本格的自動駐車システムです。
駐車操作のすべて(アクセル、ブレーキ、ハンドル、シフト、さらにパーキングブレーキまで)を自動制御します。
本年9月6日に公開する、新型「日産リーフ」にご期待ください。
「プロパイロット パーキング」のイメージアニメーションは、https://youtu.be/Z520E8d8tXQより、ご覧いただけます。
とだけ記されているのみ。ただし、youtubeのリンクを辿ってみると、どのような機能なのかがわかるようになっている。その動画が以下のものだ。
この動画を見て分かるのは、駐車場に入ってきた時に新型リーフのシフトレバー横にあるパーキングボタンを押すと、リーフが駐車場内の空いているスペースを探して自動的に駐車してくれるというプロパイロット・パーキングの仕組みそのものである。
では、これはどのようなレベルのものなのか? まずリリースを読むと分かるのが「国産車初の本格的自動駐車システム」と記しているところ。というのも実際に輸入車では、テスラ・モデルSやメルセデス・ベンツEクラスが同様のシステムを備えており、アクセル、ブレーキ、ハンドル、シフト操作を自動的に行ってくれる。
操作方法はリーフの動画と同じで、駐車場に入ってからパーキングボタンを押して徐行していると、空いてるスペースを見つけてナビ画面に表示してくれる。そしてドライバーが駐車する場所(いくつかあればその中から選ぶ)を選択してあげれば、あとは車の側で勝手にアクセル、ブレーキ、ハンドル、シフト操作等を行ってくれて、完了の画面を表示してくれる。
筆者は既にこれを体験済みであるが、テスラ・モデルS、メルセデス・ベンツEクラスともに「駐車が苦手な人なら任せた方が良いかも」というレベルに達しつつある。実際に2台は、今回のリーフの動画における駐車方法(リアから駐車)の場合、切り返しを何度がするので慣れている人が行う方が速いが、縦列駐車等にも対応しており、縦列駐車に関しては「駐車が得意な人と同等」レベルに達しているほどだ。
メルセデス・ベンツEクラスの自動駐車システムの動画はこちら。
日産のリリースの中では、さらにパーキングブレーキまでを自動制御、とあるところに注目できるが、これも例えばテスラ・モデルSやメルセデス・ベンツEクラスはオートパーキングブレーキ機構を備えるので、自動駐車が終わった後にイグニッションをオフにすると自動的にパーキングブレーキをかけてくれるので、大きな違いがないと思われる。
またメルセデス・ベンツEクラスの自動駐車システムでは、例えば駐車場から出庫する際にもクルマの側で自動的に出庫するところまで操作してくれる機能が盛り込まれている。例えば、前後の駐車車両の間隔が狭い縦列駐車から出庫する際に自動で行ってくれるのだが、実際に体験すると非常に便利だ。おそらくこういった機能も新型リーフのプロパイロット・パーキングには装備されているのではないだろうか?
自動車の運転において、特に駐車に関しては苦手な方が少なくないのが実際。そう考えると、このようなシステムは有効だし、おそらく今後はセンシング能力等もどんどん向上していくので、そう遠くない未来には駐車はクルマに任せた方が便利で安心、という時代が来るだろう。