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JR西日本、「新型やくも」インフルエンサー向け試乗会開催の理由 YouTuberなどを招待

鉄道乗蔵鉄道ライター
試運転中の新型やくも(写真:Mitsuki-2368 CC BY-SA 4.0)

 JR西日本は2024年3月23日、特急やくも号に導入される新型の273系電車の試乗会を実施する。この試乗会には、ユーチューバーなどSNSで強い影響力をもつインフルエンサー向けの枠も設定され、試乗会では1両がインフルエンサー向けの貸し切りとなるようだ。

 インフルエンサー向けに設定されたのは、出雲市―米子間、米子―生山間の上下4コース。各コース100名の一般参加者に加え、最大4名までの各10組のインフルエンサー枠が設けられた。募集の対象となったインフルエンサーは、チャンネル登録者が2万人以上のユーチューバーと、SNSアカウントでフォロワー数が1万人以上のインフルエンサーだ。

 そこで、JR西日本山陰営業部に、なぜ今回のようなインフルエンサー向けの試乗会を行ったのか聞いてみたところ回答を得ることができた。

企画の背景は2つ

 JR西日本山陰営業部の担当者によると企画を行った背景は2つあるという。1つは「最大の情報発信ツールになりつつあるSNSは、媒体広告にはない拡散力があること」。そして、2つ目はJR西日本山陰営業部が事務局を務めている「山陰観光連盟」のSNSでの情報発信を通じて「その影響力の高さを実感していたこと」がある。

 こうしたことから、「多くの人々に新型やくもに『乗ってみたい』と思っていただく」という今回の試乗会の目的を達成するためには、「SNSで影響力のある方に、車両のリアルな良さを発信していただき、それを多くの方々の目に触れていただくことが効果的と考えた」と説明する。

なぜYouTuberは2万人以上、SNSは1万人以上なのか

 続けて、ユーチューブのチャンネル登録者を2万人以上、X(旧ツイッター)やインスタグラムに代表されるSNSのフォロワー数を1万人以上とした理由についても聞いてみた。

 前出の担当者によると、まずSNSについてはフォロワー数が1万人から10万人程度の「マイクロインフルエンサーと呼ばれる層、以上の影響力をもつインフルエンサーを対象にした」と話す。

 マイクロインフルエンサーとは、ニッチなテーマや分野に特化しフォロワーから高いエンゲージメントを獲得しやすいインフルエンサーのことを指し、フォロワーとのコミュニケーションがしっかりとれていることが多いことから、発信した情報に対してフォロワーからのリアクションの割合が高くなる傾向が強い。こうしたことから「SNSについては1万人以上という基準を設定した」と説明する。

 さらに、ユーチューブについては、「映像による情報発信は他のSNSと比較して情報の訴求力が高い」ことから、より多くの方々に動画をご視聴いただくことで新型やくもの良さを知っていただきたいということから「2万人以上という高めの基準を設定した」とのことだった。

(了)

鉄道ライター

鉄道に乗りすぎて頭の中が時刻表になりました。日本の鉄道全路線の乗りつぶしに挑戦中です。学生時代はお金がなかったので青春18きっぷで日本列島縦断修行をしてましたが、社会人になってからは新幹線で日本列島縦断修行ができるようになりました。ステッカーやTシャツなど鉄道乗蔵グッズを作りました。

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