10月の3連休の天気は 秋の気温は台風18号の暖気流入後
台風18号が朝鮮半島へ
東シナ海を台風18号が北上中です。
台風18号は、タイトル画像の時刻(令和元年(2019年)10月1日15時)の段階では、目が見えますので、暴風域(最大風速が毎秒25メートル以上の範囲)を伴った台風です(タイトル画像の左下に台風18号の目)。
しかし、秋も深まり、東シナ海の海面水温は、台風が発達するとされる基準の温度、27度より低くなっていますので、次第に衰弱しながら朝鮮半島に上陸する見込みです。
そして、朝鮮半島を横断し、日本海に入ったところで温帯低気圧に変わる見込みです(図1)。
なお、図1の下方にある熱帯低気圧は、台風まで発達するかどうか不明で、進路もはっきりしていませんが、西進を続けてフィリピンに向かう可能性が高いと考えられています。
台風の持ち込む暖気
台風は、熱帯の下層から上層まで暖かくて湿っている空気を持ち込みますので、大気が不安定となって積乱雲が発達して集中豪雨となったり、晴れて日照があるところでは季節外れの暑さとなります。
台風18号も同じです。
衣替えとなる10月1日ですが、最高気温は、全国で気温を観測している926地点のうち145地点(全体の16%)が、最高気温30度以上の真夏日となりました。
京都で33.6度、大阪で33.1度、広島で31.4度と、100年以上の観測記録がある気象台で10月として1位の最高気温を観測するなど、全国79地点で10月として1位の最高気温を観測しました(タイ記録を除く)。
東京都心でも、30.1度と真夏日になりました。
なお、真夏日の多くは、大阪周辺と名古屋周辺で観測しました。
図2は、10月1日14時における気温を推計したものですが、この時点で、大阪周辺と名古屋周辺では、広い範囲で気温が30度を超えています。
また、近畿地方と四国地方では、局地的に雷を伴った激しい雨が降っています(図3)。
強い日射によって地上付近の気温が上昇し、大気が不安定となって積乱雲が発達したためです。
10月2日以降も、日本付近には熱帯からの暖かくて湿った空気が入っていますので、晴れて日照がある場合は、最高気温が30度を超え、真夏日が出現する予報がでている地方があります。
そして、真夏日にならなくても、蒸し暑い状態が続く予報です。
さらに、局地的な雷を伴った豪雨が降る可能性があります。
台風18号から離れているといっても、いろいろな影響が出ますので注意が必要です。
東京の最高気温と最低気温
令和元年(2019年)の東京では、9月10日に最高気温が35.6℃となり、35℃以上という猛暑日の基準を超えるなど、最高気温も最低気温も、平年より高い日が多い9月でした(図4)。
東京都心は、10月1日に続いて、5日(土)も最高気温が30度の予報です。
誤差幅を考えた予報では、27度から33度ですので、場合によっては33度と、猛暑日の一歩手前の気温になるかもしれません。
気象庁とウェザーマップの最高気温と最低気温の予報を見ると、台風18号の暖気流入が終わった10月6日(日)以降は、気温が下がります。
最高気温、最低気温ともに、平年値を挟んでの上限と下限となります。
これで、ようやく平年並みの秋の気温になりそうです。
10月の3連休は
9月は、北上してきて熱帯低気圧によって前線が刺激されて東日本を中心に大雨となった敬老の日を含む3連休、東シナ海を北上した台風17号によって西日本を中心に大荒れとなった秋分の日を含む3連休と、散々な2つの3連休でした。
体育の日を含む10月の3連休(10月12日~14日)は、まだ先のことですが、東京の16日予報によると、好天が期待できそうです(図5)。
とはいえ、降水の有無の予報の信頼度が5段階で一番低いEが含まれていたり、黒雲マーク(降水の可能性がある曇りを示すマーク)がついていますが、お日様マーク(晴れを示すマーク)が3日間とも入っています。
東京だけではありません。
各地の10月の3連休の天気は、9月の3連休とは違いそうです(図6)。
降水の有無の予報の信頼度が5段階で一番低いEが含まれていたり、黒雲マークの日もありますが、各地で3日間とも、お日様マークが入っています。
最新の気象情報を入手し、行楽の秋を楽しんで欲しいと思います。
タイトル画像、図2、図5、図6の出典:ウィザーマップ提供。
図1、図3の出典:気象庁ホームページ。
図4の出典:気象庁資料とウェザーマップ資料をもとに著者作成。