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キンブレルがDFAとされる。通算440セーブは歴代5位。今シーズンは23セーブを挙げているが…

宇根夏樹ベースボール・ライター
クレイグ・キンブレル(ボルティモア・オリオールズ)Jul 29, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 9月18日、ボルティモア・オリオールズは、クレイグ・キンブレルをDFAとした。

 昨オフ、キンブレルは、フィラデルフィア・フィリーズからFAとなり、オリオールズと1年1300万ドルの契約を交わした。今シーズンの前半は、39登板で35.1イニングを投げ、奪三振13.50と与四球率4.08、防御率2.80。後半は、18登板の17.0イニングで奪三振率10.59と与四球率7.94、防御率10.59だ。

 今シーズンの23セーブは、すべて前半に挙げた。7月下旬にクローザーから外され、その後は、ビハインドの場面で登板することも少なくなかった。直近の3登板は、いずれも、4点以上のビハインド。そして、3登板とも、さらに点差を広げられた。現在、オリオールズのクローザーは、サランソニー・ドミンゲスが務めている。ドミンゲスは、7月下旬のトレードにより、フィリーズから移籍した。

 キンブレルは36歳だ。今オフにどこかの球団と契約を交わし、来シーズンも投げる可能性はある。もっとも、クローザーとしてキンブレルを迎え入れる球団はないかもしれない。

 スタットキャストによると、今シーズンの4シームは、平均93.9マイル。それまでも、球速は下降しつつあったが、2022年と2023年の平均95.8マイルと比べても、約2マイルも遅くなっている。制球難と年齢に加え、球速の急激な低下。懸念材料は少なくない。

 通算440セーブは、歴代5位に位置する。上にいる4人は、652セーブのマリアーノ・リベラ、601セーブのトレバー・ホフマン、478セーブのリー・スミスに、447セーブのケンリー・ジャンセン(ボストン・レッドソックス)だ。

 こちらも36歳のジャンセンは、9月18日に登板し、447セーブ目を挙げた。今シーズンは、52登板で52.2イニングを投げ、奪三振率10.42と与四球率3.42、防御率3.42を記録し、27セーブを挙げている。

 キンブレルは、ウェーバー公示期間が終了後、オリオールズに解雇されるだろう。ジャンセンも、今オフのFA市場に出る。こちらは、2年3200万ドルの契約が満了する。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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