本日新曲発表! K-POPグループ「RAINBOW」に見る「韓国ランキング文化」
韓国ガールズグループRAINBOWが23日、新曲「BLACK SWAN」をリリースした。
https://www.youtube.com/watch?v=BQz6K0aWWiY
(23日12時にアップされたてのホヤホヤです)
アルバム「INNCENT」のプロモーション曲として発表された新曲は、彼女たちにとって1年7ヶ月ぶりの「カムバック」となる楽曲。2013年にリリースした「Tell me Tell me」「Sunshine」の”かわいらしい路線"から一転、成熟度を増したエレガンスを表現する仕上がりとなっている。
新曲発表前、メンバーが韓国メディアに今回のポイントをこう話していた。
「タイトルにもあるように、バレエを取り入れた振り付けが多いんです。これを通じたエレガンスさはデビューから7年経った今だからこそ表現できること。実際に難しい振り付けでもありますし! サビに入る前にもバレエの振り付けが入っている。ここらあたりでハマっていただければ!」
「KARAの妹分」としても知られる。KARAと同じくDSPメディアの所属だ。年齢の近い先輩グループと比べと比べ「セクシー路線」というコンセプトで2009年にデビューした。以前は綾瀬はるか似とも言われた(本人もそう言われることを喜んでいた!)で圧倒的存在感を持つリーダージェギョンを中心に構成される7人組。代表曲「A」は「ミスター」「ジャンピン」「ルパン」も作曲したSWEETUNEの楽曲で、セクシーすぎるダンスで知られる。服をめくっておへそを見せるダンスが「扇情的」として韓国地上波での放映が禁止された。なんでも着ているものを脱ぐしぐさが「基準を超えている」とされたのだ。
デビュー当初はこうしたセクシー系の楽曲が多かったが、前述した2013年には「かわいらしい路線」に変更した。そして今回の大人っぽい「エレガンス」。こうした戦略にはある狙いがある。
"韓国の音楽番組で1位を獲る"ということだ。そこには韓国らしい文化が垣間見える。
日本では規模縮小した「歌番組ランキング」が韓国では健在な理由
日本でもかつて地上波で影響力を持つ音楽ランキング番組があったが、1990年頃を最後に終焉を迎えた。現在も一部は残るものの、主流はトーク&ステージをメインに進行するものだ。
いっぽう韓国では地上派3局、ケーブル局がそれぞれに音楽番組を週1回で放映する(K-POPファンには説明するまでもないが!)。どの番組も、MP3のダウンロード数、CDの売り上げ、公式MVの再生回数、好感度などを独自の比率からポイント算出し、ランキングを決める。これが国内の音楽シーンに大きな影響力を持つ。「京郷新聞」で8年間芸能担当を務め、日本文化にも関心の高いハ・ギョンホン記者は言う。
「韓国でも00年代には一時ランキング番組がなくなったことがあるんですよ。『音楽に順位をつけられるのか』と。最近の日本に近い、トークと歌で構成され、前半は新人で後半にキャリアのある歌手が出てくる構成が主流になった」
しかしこれがなかなか視聴率を上げられなかった。
「やっぱり順序をつけないと、韓国人のメンタリティには合わなかったんですよ。小さいころから常に順位があるという文化に馴染んでいますから。学校の成績順も常に意識しているし、男性だと軍隊での序列文化は強い影響力がある。だからランキングがないと興味が沸かないということになった」
ランキングをやめた番組も2012年、13年にはこれを復活させた。もちろん、この点にも一長一短があるとハ記者はいう。
「1位を獲りたい。この競争が韓国の歌手の国際競争力を高めているというメリットはあります。K-POPが世界進出を果たしているのはこのおかげだともいえる。いっぽうでやはり1位だけを狙うのは、歌手本来の表現の根底にあるべき「自らが楽しむ」という姿勢を奪うというマイナスがあるのは事実です」
この競争のため芸能事務所各社は競合グループの動向を見極めながら、新曲発表時期を微調整するのだという。
オンリーワンよりも、ナンバーワンが求められる。ここに韓国的らしい文化が垣間見える。
1位に挑むRAINBOWの思い
RAINBOWは過去6年間の活動のなかで音楽番組で一位を獲得したことがない。
代表曲「A」でも一位獲得はならず、昨年発表したユニット「RAINBOW BLAXX(レインボーブラック)」のセクシーな楽曲「CHA CHA」ではグループ最高の2位を獲得したが、惜しくも頂点を取れなかった。
これまでメンバーの個人活動では幾多の地上波番組レギュラー、ドラマ出演、CMキャラクター抜擢を果たしてきた。いっぽうで今回はグループとしての「結果」を本人たちも欲している。メンバーのノウルが今年2月5日の韓国メディア「bnt」とのインタビューでこんな思いを口にしている。
「これまで私たちが聞いてきたグループへの評価は『大ブレイク以外はすべて上手くやってきたグループ』というものでした。だからこそ本当に認められるために音楽ランキング番組で1位になりたいんです」
RAINBOWの「いい人たち伝説」
いっぽう、なぜ6年間も1位を獲れなかったのにRAINBOWは活動を続けられてきたのか。
この点がこのグループを語る上で欠かせない点だ。彼女たち、「セクシー」というイメージとは対照的に、ファンサービスやふだんの姿での「いい人たち伝説」には事欠かないのだ。
2014年8月、メンバーのスンアは「芸能人体育祭夏編」の収録の休憩時間に自ら控え室代わりの事務所のワゴン車を降りてきた。
「その日現場に来てくれた自分のファンのうち、よく来てくれる人に挨拶をしていなかったから」と自ら歩み寄り、挨拶と握手を交わしたのだった。
2014年10月、ジスクがソウル明洞の街中で日本のファンに目撃された。ファンは「応援しています」と声をかけたが、本人はプライベートの時間とあって少し驚いた様子だった。しかし12月のイベントで再会した際には、握手どころかハグを求められ大感激だったという。
決して大型グループではない。しかし一度ハマッたファンは深みにハマッてしまう。そんな魅力のあるグループだ。
チームワークの良さもその魅力をぐっと高めている。事務所側が「別個に住んだらどうだ」と薦めるにもかかわらず、最近まで7人の共同生活を続けていた。メンバーのうち3人は20代中盤に差し掛かっているにも関わらず! 今でもメンバー同士で飲みにいったり、ドラマを見ながら一緒にお茶を飲むことがよくあるという。
リーダーのジェギョンは、2013年9月に東方神起チャンミンらと共演した番組でこうぶっちゃけてしまうくらいだ。
「私たち、スキャンダルのひとつでもあったほうがよかったんですよ。そうすればもっとアルバムも売れたでしょうに!」
ちなみに、そう話すジェギョンは過去に自身が「KARAに加わる可能性があった」というエピソードを明らかにしている。KARAのギュリとスンヨンと同じ88年生まれ。デビュー前、同じ時期にレッスンを開始しながらKARAよりも4年長く「研究生」の時間を過ごした。
そんな彼女らとて、今回はストイックに「トップ」を狙う。
はたしてはたして、念願の1位獲得はなるか。
「RAINBOWがこれまで発表してきた楽曲がいいか、悪いか。とてもよいと思います。我々韓国メディア、関係者の評価も非常に高い。しかしそのことと1位が取れるかどうかは別のこと。本人たちも『1位を獲らないと認めらていない』という思いは強いと思います」
(「京郷新聞」ハ・ギョンホン記者)
いっぽうメンバー本人たちは1位をめざすと公言しながらも、こんな発言をしている。
「最初から2位をめざすチームなんて当然ないでしょ? いっぽうでわたしたちは"キムチみたいな"グループになりたい。キムチは食卓では主役になれないけど、必ず必要とされ、長い間愛されていますよね。そんな存在感のグループです」
オンリーワンであり続けるためにも、ぜひ一度はナンバーワンを。週およそ4番組ある音楽ランキング番組でのチャレンジに挑む。
RAINBOWにぜひご注目を!
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とっくにバレているでしょうが、筆者自身このグループの熱烈ファンです。見るとテンションが上がるので。韓国語学習歴20年の専門家(!)から見て、本当におススメに値するグループです。セクシーなのだが、エグすぎない。「大人も楽しめるK-POPグループ」です。オタク心丸出しで下記のお願いを。
★日本のSNSからも彼女らの1位獲得を支援いただけます。
・公式PVをご覧いただき、「いいね!」をいただく。
https://www.youtube.com/watch?v=BQz6K0aWWiY
・公式FACEBOOKに「いいね!」をいただく。
https://www.facebook.com/Rainbow.DSP
・ツイッターの公式アカウントのつぶやきをリツイートいただく。
https://twitter.com/RAINBOW_1114
★本日から28日までご協力いただければ、「3月8日のSBS 人気歌謡」のランキングに反映されます! ランキング基準のうち、じつに35%がSNSでのポイントです!
※画像提供:DSPmedia(韓国)