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真相はいまだ闇の中、セイリッシュ海の超常現象

華盛頓Webライター
credit:unsplash

セイリッシュ海――その名はどことなく荘厳で、かつて神秘のベールに包まれた未知の海域を想像させます。

だが、近年、この海域に現れるのは、どこか異様なものでした。

この記事ではセイリッシュ海で起きた奇妙な事件について取り上げていきます。

諸説あるも、結論は出ず

セイリッシュ海に次々と人間の足が打ち上げられる事件は、初めて耳にした者の多くが眉をひそめ、「驚嘆すべき事態だ」とつぶやくものです。

足だけが発見され、他の部分は見当たりません。

考えうる説明は、ボートの事故飛行機の墜落といったもので、その足は不幸にも命を落とした者たちのものであるとされます。

中には、2005年にクアドラ島付近で起きた事故で亡くなった4人の男性のものではないか、という説もあります。

だが、この説は女性の足の発見という事実により、あやふやなものとなるのです。

もちろん、犯罪の可能性も捨てきれません。

だが、最初に見つかった4本の足には、何らかの道具を使った形跡はなかったのです

とはいえ、だからといって犯罪でないとは限りません。

あるいは、遺体は何らかの方法で海に捨てられ、腐敗の過程で足だけが切り離された――そんな恐ろしい想像が頭をよぎります。

この謎めいた足たちが、どこから来たのかを特定するのは至難の業です。

海流は予測不能で、時には何百キロもの距離を運びます

セイリッシュ海沿岸には多くの都市が存在し、バンクーバーやシアトルといった大都市も含まれるのです。

これらの都市から流されてきた可能性が高いと考えるのが自然です。

また、海に沈んだ足は「死蝋化」といって、石鹸のように変化することがあります。

この現象が、法医学者たちを悩ませるのです。

特に、水中では数十年にわたって損傷を免れることがあり、足は長い間漂流することが可能だといいます。

一部の人々は、この奇妙な足たちは2004年のスマトラ沖地震の津波で亡くなった人々のものだと主張します。

彼らは、発見された靴が2004年以前に製造されたものが多いという事実に注目しているのです。

海流の流れが津波の被害地域からセイリッシュ海へと向かうことも、彼らの根拠の一つです。

それでも、少なくとも一部の足については、鬱状態で自殺した男性のものと特定されています。そして、他の足もまた自殺を図った女性のものだと確認されました。

だが、3本目、4本目と足が発見されるたび、この事件はますます「奇怪」だと言わざるを得なくなったのです。

Webライター

歴史能力検定2級の華盛頓です。以前の大学では経済史と経済学史を学んでおり、現在は別の大学で考古学と西洋史を学んでいます。面白くてわかりやすい記事を執筆していきます。

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