新たな熱帯低気圧は北上後、東へ急カーブ?台風16号はスーパー台風へ発達、今後フィリピンを直撃へ
熱帯低気圧が発生し北上へ
タイトル画像にあるとおり、台風16号とは別に、日本のはるか南海上の積乱雲群が低圧部と解析されています。
低圧部とは周囲より気圧が低く、低気圧性の循環は見られるものの、その中心がハッキリとしない熱帯擾乱(ねったいじょうらん)のことで、中心がハッキリ推定出来るようになると熱帯低気圧、いわゆる台風のたまごに呼び名が変わります。
気象庁が発表している予想天気図では、この低圧部が今夜25日(日)にも熱帯低気圧に変わり、あす26日(月)午後9時には小笠原諸島父島のすぐ南まで北上してくる見込みです。そしてこのあとの熱帯低気圧の動向は太平洋高気圧の勢力に大きく左右されそうです。
小笠原近海から東へ急カーブ?
上図は太平洋高気圧と今後発生が予想される熱帯低気圧の予想を示したもので、あす26日(月)夜、父島のすぐ南に達した頃にはまだ北側に太平洋高気圧が張り出しており、このままだと熱帯低気圧は西、あるいは北西方向へ進むため、再び本州付近へ接近してもおかしくないコースが予想されます。
ところがあさって27日(火)夜には太平洋高気圧が割れるように本州の南で弱まるため、熱帯低気圧は北緯30度付近から東へ急カーブする計算になっており、諸外国を含むほとんどの計算が、速度や勢力に差はあれど、同様の予想を出している状態です。
ということで、今のところ、本州付近へ真っすぐ北上してくるような計算は少ないものの、台風の勢力に発達しつつ、小笠原諸島近海へ進む計算も多いため、今後も最新の情報にご注意ください。
台風16号はフィリピンを直撃へ
台風16号は、タイトル画像をみても分かる通り、中心付近に針でつついたような鋭い眼が見えるようになり、気象庁の発表では、中心気圧950hPa、最大瞬間風速65メートルの非常に強い勢力に発達しています。
今後はさらに発達し、中心気圧940hPa、最大瞬間風速70メートルの勢力で、今夜にもフィリピンを直撃する見通しで、大きな被害が心配されます。
JTWCの解析ではすでにスーパー台風
参考までに、JTWC(米軍合同台風警報センター)の解析では、きょう25日(日)午前3時現在、1分間の最大風速135KT(70メートル)、最大瞬間風速165KT(75メートル)のスーパー台風に発達しています。
今後はさらに勢力を強め、きょう午後3時には、1分間の最大風速145KT(75メートル)、最大瞬間風速175KT(90メートル)の非常に強力なスーパー台風の勢力となり、フィリピンを直撃する見通しです。予想通りならば、まさに強い竜巻の襲来を受けるような感じとなるでしょう。まさに危険な台風です。