ドジャースがトレードで手に入れた先発投手は、ヤンキースが獲得直前に手を引いた!?
トレード・デッドラインの当日、ロサンゼルス・ドジャースは、デトロイト・タイガースから先発投手のジャック・フレアティを獲得し、交換に2人のマイナーリーガー、捕手&一塁手のタイロン・リランゾと遊撃手のトレイ・スウィーニーを放出した。
なお、これまでの記事では「フラハティ」と表記していたが、以降は「フレアティ」とする。後者のほうが発音に近いと判断した。
今オフ、フレアティは、FAとなる。今シーズンは、先発18登板で106.2イニングを投げ、奪三振率11.22と与四球率1.60、防御率2.95を記録している。スタッツから判断する限り、この夏にトレードで手に入れ、数ヵ月レンタルできる先発投手のなかでは、最高の存在だった。
フレアティに興味を示していたのは、ドジャースだけではなかったようだ。移籍の前に、USAトゥディのボブ・ナイテンゲールは、ニューヨーク・ヤンキースがタイガースと交渉中、と報じていた。ジ・アスレティックのデニス・リンとチャド・ジェニングスの記事によると、サンディエゴ・パドレスもタイガースと話し合っていたという。
ただ、移籍後に、ジ・アスレティックのケン・ローゼンタールは、こう報じている。予備的なトレードの合意に達していたヤンキースは、身体の状態に懸念を示し、獲得から手を引いた――。問題となったのは、腰のようだ。
今シーズン、フレアティは、故障者リストには入っていない。ただ、6月4日の登板は、60球を投げたところで、5イニング無失点ながら、マウンドを降りた。その次の登板は、中10日の6月15日だ。6月最後と7月最初の登板間隔はさらに長く、中13日だった。いずれも、腰の状態によるものだ。1度ではなく2度となると、不安が生じても不思議ではない。
結局、ヤンキースは、フレアティ以外の先発投手も、獲得しなかった。
一方、パドレスは、ピッツバーグ・パイレーツからマーティン・ペレスを手に入れた。この動きは、フレアティかペレスという選択ではなく、違う種類の補強のようにも見える。
ペレスは、ローテーションの4~5番手といったところだろう。今シーズンは、先発16登板の83.0イニングで、奪三振率6.83と与四球率3.47、防御率5.20。こちらは、5月下旬に左の股関節を痛め、1ヵ月離脱している。フレアティと同じく、今オフにFAとなる。
フレアティとペレスは、どちらも、8月3日に登板する予定だ。それぞれ、オークランド・アスレティックスとコロラド・ロッキーズに対して投げる。