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【平昌パラリンピック】ロシア選手に出場のチャンスが! しかしパラアイスホッケーは「可能性ゼロ」!!

加藤じろうフリーランススポーツアナウンサー、ライター、放送作家
ソチパラリンピックで銀メダルに輝いたロシア(写真:ロイター/アフロ)

 ピョンチャン(平昌)パラリンピック」の開幕まで、間もなく半年になります。

 国際パラリンピック委員会(IPC)は、国家ぐるみのドーピング問題によって資格停止中としているロシアパラリンピック委員会に対する処分を、「当面継続する」と昨日(現地時間)発表しました。

▼ロシアの選手が出場可能に!

 アラブ首長国連邦で会見に臨んだIPCのフィリップ・クレーブン会長は、この発表に続いて、アルペンスキーバイアスロンクロスカントリースキースノーボード の4競技については、一定の資格を満たしたロシア選手が、個人資格で予選に出場することを容認。

 「もしピョンチャン大会前にロシアの処分が解除された場合、その時点からでは、選手が予選を突破できるだけの試合数をこなせなくなる状況を避けるため」と説明し、ロシアの選手が、ピョンチャンパラリンピックへ出場できる道を残しました。

▼パラアイスホッケーはソチで銀メダル!

 一方、気になるのは、北米を筆頭にメディアの注目度が高い「パラアイスホッケー(旧名称=アイススレッジホッケー)

 旧ソビエト時代から、数多くの名選手を輩出し、栄光の歴史を築き上げてきた“アイスホッケー大国”とあって、ロシアでもパラアイスホッケーへの関心が高まってきた模様。

 2014年に自国で開催した「ソチパラリンピック」では、銀メダルを勝ち取っただけに、ピョンチャンでもメダル争いを繰り広げる強豪国の一つに数えられていました。

▼ピョンチャン出場の可能性はゼロ

 しかしIPCは、改めてこのような声明を発表しました。

「パラアイスホッケーの規定によって、ロシアは既に予選に出場するための条件(昨季の世界選手権でAプールの6位~8位とBプールの1位~3位)を失っている」

 当サイトで紹介したとおり、パラアイスホッケーの出場国は、4月に開催された昨季の「世界選手権(Aプール)」の5か国(カナダ、アメリカ、韓国、ノルウェー、イタリア) が手にしています。

 ドーピング問題によって、ロシアは世界選手権の出場資格を失っていただけに、予選を勝ち抜く道しか残されていませんでしたが、この声明によって、「ロシアのピョンチャン出場の可能性はゼロ」となりました。

▼日本は最終予選に挑む!

 昨季の世界選手権で韓国が3位となって、自力で出場権を獲得。開催国出場権が行使されなかった上、難敵のロシアが予選に参加できないという追い風が吹く中、日本は「残り3つ」のイスを懸け、スウェーデンのエステルスンドで行われる最終予選に挑みます。

 ホスト国のスウェーデン(昨季の世界選手権Aプール6位)、ドイツ(同Aプール7位)、チェコ(同Bプール優勝)、スロバキア(同Bプール3位)と総当たりし、3位以上の成績を残すと、ピョンチャン行きのチケットを手にすることに!

「バンクーバーで銀メダルを獲ったのに、前回のソチは予選敗退でした。だからこそ、2回続けてパラリンピックに出られないなんて、絶対にあってはならないんです」

 

 須藤悟(DF・46歳)キャプテンが、力強く意気込んだ戦いは、来月9日から始まります! 

フリーランススポーツアナウンサー、ライター、放送作家

アイスホッケーをメインに、野球、バスケットボールなど、国内外のスポーツ20競技以上の実況を、20年以上にわたって務めるフリーランスアナウンサー。なかでもアイスホッケーやパラアイスホッケー(アイススレッジホッケー)では、公式大会のオフィシャルアナウンサーも担当。また、NHL全チームのホームゲームに足を運んで、取材をした経歴を誇る。ライターとしても、1998年から日本リーグ、アジアリーグの公式プログラムに寄稿するなど、アイスホッケーの魅力を伝え続ける。人呼んで、氷上の格闘技の「語りべ」 

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